研究課題/領域番号 |
17540144
|
研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
下村 勝孝 茨城大学, 理学部, 助教授 (00201559)
|
研究分担者 |
堀内 利郎 茨城大学, 理学部, 教授 (80157057)
鈴木 紀明 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (50154563)
西尾 昌治 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90228156)
安藤 広 茨城大学, 理学部, 講師 (60292471)
|
キーワード | 熱方程式の解を保つ変換 / caloric morphism / Appell変換 / 熱方程式 |
研究概要 |
本研究の目的は、熱方程式の解を保つ(熱方程式の解を再び熱方程式の解に写す)変換を、「変換の形を具体的に決定する」をキーワードにして調べることである。今年度は、2次元以上の定曲率空間上の熱方程式の解を保つ変換の決定と、別々の動径方向計量を持つ半リーマン多様体の間の熱方程式の解を保つ変換の研究に進展があった。得られた新たな知見は次の通りである。 多様体の間の熱方程式の解を保つ変換について、 1.3次元以上のユークリッド空間の回転不変リーマン計量に関する熱方程式を保つ変換の形を決定する時に用いた方法を応用して、2次元以上の定曲率空間-ユークリッド空間、球面、実双曲型空間-上の熱方程式を保つ変換の形を決定することが出来た。結果は曲率が0でない場合には自明な変換しか存在しない、というものであったが、2次元の場合が残っていた。ユークリッド空間の回転不変リーマン計量に関する熱方程式を保つ変換の形を決定する問題を解く上での手がかりになると思われる。 2.昨年度に引続き、半リーマン多様体の具体的な場合として、計量退化集合を除いた二つの半ユークリッド空間に、別々の動径方向半リーマン計量が与えられた場合に熱方程式を保つ変換を調べ、Appell変換の直接の拡張の場合での変換の形を具体的調べ、すべての変換の形を直接具体的に書き下す一方で、基本変換を求めて、全ての変換を基本変換の合成としても書き表した。これにより、動径方向計量に関する熱方程式の解を保つ変換の構造が見やすくなった。
|