研究概要 |
次の楕円型問題に対して、解の多重存在についての結果を得た。 (1){-Δu+μu=Q(x)|u|^<p-1>u in R^N, u∈H^1(R^N), ただし、μ>0,N【greater than or equal】3,1<p<(N+2)/(N-2),Q∈C(R^N, R)とする。Q(x)→1(|x|→∞)とし、Qは異なる2点で最大値Mをとるとすると、十分大きなμ>0に対して、(1)は、少なくとも3つの正値解と、少なくとも4つの符号変化する解の組が存在することを示した。 この定理と似たものがCao-Noussair[AIHP 13,1996]によって得られているが、彼らの証明は、一般には成立しないu→∫_<RN>|▽u^+|^2dx : H^1(Ω)→Rの微分可能性を使っているというギャップがある。また、 N_*={u∈H^1(R^N):u^±≠0,∫_<RN>(|▽u^±|^2+μ|u±|^2)dx=∫_<RN>Q(x)|u^±|^<p+1>dx}, Iu=1/2∫_<RN>(|▽u|^2+μ|u|^2)dx-1/(p+1)|∫_<RN>Q(x)|u|^<p+1>dx, u∈H^1(R^N) と置くと、Cao-Noussairが議論している符号変化する解は、N_*におけるIの極小解に対応するものだけであるが、ここでは、mountain passに対応するエネルギーの高い解の存在も示した。Qの挙動に付加条件をつけて、さらにエネルギーが高い解の存在も示した。つまり、先ほどの解は線に対するmountain passで得られたものであるが、最後の解は、面に対するmountain passで得られたものである。
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