研究分担者 |
三浦 毅 山形大学, 工学部, 助教授 (90333989)
高橋 眞映 山形大学, 工学部, 教授 (50007762)
泉池 敬司 新潟大学, 自然科学系, 教授 (80120963)
斎藤 吉助 新潟大学, 自然科学系, 教授 (30018949)
渡邉 恵一 新潟大学, 自然科学系, 助教授 (50210894)
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研究概要 |
コンパクトHausdorff空間X上の複素数値連続関数全体からなるBanach環C(X)の代数構造とXの位相構造は本質的に互いに影響を及ぼしているから,個々のスペクトルを調べることはひいてはC(X)の代数構造,特に代数的に閉じているか否かを決定する際に重要な情報を与えると思われる。従って一般にBanach環からBanach環へのスペクトル保存写像を調べることはC(X)の代数構造の決定においては重要であると考えられる。可換Banach環から可換Banach環への線形であることを仮定しない写像でスペクトルを保存する写像についていくつかの結果が得られたので論文としてまとめて一部はすでに掲載決定した。またn乗根をもつことの一般化としてp分のq乗根を持つことを抽象的に捕らえてC(X)上の代数方程式の可解性に関する新しい知見が得られ,これについては論文としてまとめ投稿中である。さらに積のノルムと写像で写した後の積のノルムが一致するような写像の線形性や乗法性については一般にはできないことを,2乗について閉じているC(X)において構成したが,その後一般の可換Banach環でも簡単な例が作れることがわかり,関連して積に1を加えたノルムと写像で写してから1を加えたものノルムが一致するような写像の線形性と乗法性についてのある予想にたどり着くことができた。この研究はまだ未完成であるが,スペクトル保存写像の構造との関係で興味深い新しい発見であると考えている。今後の研究をおおいに期待したい。
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