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2005 年度 実績報告書

長距離型の非線型波動方程式系の大域解の漸近挙動に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17540157
研究種目

基盤研究(C)

研究機関大阪大学

研究代表者

久保 英夫  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50283346)

研究分担者 林 仲夫  大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30173016)
松村 昭孝  大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (60115938)
キーワード長距離型摂動 / 漸近挙動 / 波動方程式
研究概要

本年度は研究課題遂行の為の第一歩として,波動方程式における短距離型の非線型項・長距離型の非線型項という概念を確立することに焦点を充てて取り組んできた.短距離型の非線型項とは,対応する非線型波動方程式の解が斉次線型方程式の解に時刻無限大においてエネルギー・ノルムの意味で漸近するようなものであり,長距離型の非線型項とはそうでないものというイメージである.従って,時刻無限大において斉次線型方程式の解に漸近しないような時間大域解を持つような非線型方程式を探し,そして,その非線型方程式の解の漸近挙動が一般に斉次線型方程式の解とは実際に異なることを示す事が課題となる.
上述の問題について,我々は幾つかの自明ではないと思われる具体例を見つける事に成功した.更に,その様な非線型方程式の解の漸近挙動は,非線型に線型方程式の解を代入して得られる非斉次線型方程式によって特徴付けられる事を明らかにした.これらの結果は,長距離型の非線型項という概念を上のように考える事が妥当である事を意味している.
しかしながら,一般に非斉次線型方程式の解の漸近挙動は複雑かつ多様である.その為,現時点で得られた結果では,長距離型の非線型項を持つ波動方程式の解の漸近挙動の解析としては未だ不十分と言わざるを得ない.次年度以降の課題としては,極限方程式として導いた非斉次線型方程式の解の主要部を明らかにし,元の方程式の非線型項の寄与をより詳しく考察して行く事である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] On systems of semilinear wave equations with unequal propagation speeds in three space dimensions2005

    • 著者名/発表者名
      H.Kubo
    • 雑誌名

      Funkcial. Ekvac. 48・1

      ページ: 65-98

  • [雑誌論文] On the global behavior of classical solutions to coupled systems of semilinear wave equations2005

    • 著者名/発表者名
      H.Kubo
    • 雑誌名

      Oper. Theory Adv. Appl. 159

      ページ: 113-211

  • [雑誌論文] Large time decay of solutions to Burgers type equations2005

    • 著者名/発表者名
      N.Hayashi
    • 雑誌名

      Appl. Anal. 84・10

      ページ: 1005-1024

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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