放物的不動点を持つ3次多項式のBranner-Hubbard-Lavaurs deformationとbifurcation currentの関係について考察を行い、bifurcation currentの台とJulia集合の関係を調べた。周期点のequidistribution theoremについてはまだ証明できていない。今後の課題である。 3次多項式族のcentral hyperbolic component内でattracting dynamicsをBranner-Hubbard deformationで変形することにより、monodromyを考えることができる。これは、Branner-Hubbardがescape locusで定義したものである。谷澤はp^n(c^-):c^+というcritical orbit relationを持つようなsubfamilyで考えると、monodromyがtransitiveに作用することを証明したが、この結果をより一般のcritical orbit relationを持つ場合に拡張できることがわかった。ただし、現時点では、すべてのcritical orbit relationを実現するような写像の存在を証明できていない。今後の課題である。 また、Lille大学のPascale Roeschとの共同研究の中で、shift locus内のcritical orbit relationを持つようなsubfamily上ではmonodromyはtransitiveには作用しないことも示された。
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