研究概要 |
研究代表者三沢は月一回土曜日の熊本大学応用解析セミナーに関連研究者を招き,情報交換および研究打ち合わせを行った.また,京都大学数理解析研究所,九州大学,佐賀大学,愛媛大学,広島大学,慶応大学,首都東京大学,東北大学において関連研究者と研究打ち合わせを行った. 研究分担者小林は,北海道大学,九州大学の研究セミナーに参加し研究打ち合わせを行った. 研究分担者中島は,東北大学,北海道大学において関運研究者と研究打ち合わせを行った. 研究代表者三沢は,主にm調和写像の自由境界問題を研究した.m調和写像の時間発展問題の弱解が時間大域的に存在し,空間一階導関数とともに時空領域において有限個の特異点を除いてヘルダー連続であることを証明した.また,この解の特異性を定常問題の非定数解によって特徴つけた(論文作成中).さらに,これら結果を与えられた関数を平均曲率とする曲面の時間発展問題に一般化することを考察中である. 研究分担者利根川は,空間1次元Allen-Cahn方程式に対して大偏差原理に動機つけられた作用積分を考え,拡散界面の厚みを0に近づけたときの極限値はフォーマルなレベルで得られる界面生成コストと界面伝播コストの和で表される事を厳密に示した. 研究分担者中島は,4次元領域から3次元球面への定常調和写像の安定性と特異点の近傍での挙動の解析を行い,挙動の完全な分類を得た.この結果の証明の議論は,m=3の場合のm調和写像の等角性の研究に応用できると期待している.
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