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2007 年度 実績報告書

クォークの閉じ込めとグルーオンの質量及び非可換幾何学における場の理論

研究課題

研究課題/領域番号 17540234
研究機関東京大学

研究代表者

西島 和彦  東京大学, 大学院・理学系研究科, 名誉教授 (50011424)

キーワードゲージ場理論 / ゲージ・パラメター / 閉じ込め / 同値ゲージ類 / くりこみ群 / QCD / QED / 非可換座標
研究概要

1.ゲージ理論における閉じ込め
ゲージ理論では理論がゲージパラメター(gp)と称する任意定数を含んでいるが、摂動論においてはS行列のような物理量を計算すると、結果はgpに依存しない。このような時のgpの値の異なるゲージ理論は同値ゲージ類に属すると称する。これが摂動論を超えて無限次までの補正を取り入れると様子が変わってくる。二つのgpに対応する二つのゲージ理論が同値類に属するためにはグリーン関数がgpの関数として二つのgpを繋げるような解析接続ができなければならない。摂動論ではグリーン関数はgpの多項式になっているので解析接続が常に可能である。それに反して無限次までの補正を計算するにはくりこみ群の方法を用いる。その結果QCDにおいては複素gp平面に三つの異なる同値類が存在する事が示せる。それはgpが(1)ゼロ、(2)負の実数、(3)複素平面上のそれ以外の値という三つの場合に対応する。(1)と(2)では閉じ込めが成立するが、(3)では成立せず、摂動論の結果と性質が良く似ている。
それに反してQEDでは同値類は一つしかなくて閉じ込めは成立しない。この結果が雑誌論文として発表されている。
2.否可換座標に基く場の理論(NCQFT)
WessとFioreは、NCQFTは通常の可換座標に基く場の理論CQFTであると主張しているが、それは誤りである事を証明できる。どのような点で彼等が誤りを冒したかを指摘する論文をヘルシンキ大學のグループと共同で準備中である。その為に我々が用いた方法は、非可換座標の関数である場を如何にして可換座標の関数として表現するかが基礎となっている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Gauge-dependence of Green's function in QCD and QED2008

    • 著者名/発表者名
      Kazuhiko Nishijima
    • 雑誌名

      The Ruropean Physical Journal C 53

      ページ: 649-657

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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