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2007 年度 実績報告書

低温核偏極からのα,β崩壊に於ける核変形効果の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17540241
研究機関新潟大学

研究代表者

大矢 進  新潟大学, 自然科学系, 教授 (90092676)

研究分担者 大坪 隆  新潟大学, 自然科学系, 准教授 (70262425)
泉川 卓司  新潟大学, アイソトープ総合センター, 准教授 (60282985)
武藤 豪  新潟大学, 高エネルギー加速器研究機構・物質構造科学研究所, 助教 (90249904)
キーワード実験核物理 / 低温核偏極 / 放射線,X線,粒子線 / 内部磁場
研究概要

この研究の目的は低温核偏極で原子核スピンを偏極させて,偏極核からのα、β線の角分布の測定実験を行い,原子核のクーロンポテンシャルの影響をみるものである。Si検出器の分解能を上げるため^3He/^4He希釈冷凍機の底の部分の改造設計を行った。0.7Kのシールド部分に設置されたSi検出器からのリード線は希釈冷凍機の下部から室温の外部に出る構造にした。しかし希釈冷凍機とプリアンプのシールドのやり方でノイズが変化して,分解能の飛躍的向上は得られなかった。そこで希釈冷凍機の上部から信号を取り出す方法で実験を行うことにした。また^<59>FeNiのベータ線をSi検出器で検出して,約7mKの温度で偏極させ,NMR-ON共鳴の実験で,ニッケル中の鉄の内部磁場を-28.33(3)Tと決定し,緩和時間は外部磁場0.1Tで30(25)sと決定した。この内部磁場は今までメッスバウアー法を用いて報告されていた値,-28.3(3)Tと一致して,精度は1桁向上した。つぎに^<241>Amの線源製作を試みた。^<241>Amの塩酸溶液にはキャリアーとしてEuがわずかに入っている。はじめにガラスのプレパートの上に5kBqほど蒸発乾固したものをSi検出器で測定したところ5.485MeVのα線に対して分解能は33keVであった。そこで純鉄に熱拡散させるため,^<241>Amを5kBqほど蒸発乾固させたものを水素雰囲気中800度で約5分間,熱拡散させた。しかしながら熱拡散する前後でのα線のスペクトルはまったく変化がなく,拡散は起きなかったと思われる。このときの5.485MeVのα線に対して分解能は136keVであった。これは鉄が塩酸で溶けたことによるものと思われる。分解能をあげるためには^<241>Amを加速させて,一様に埋め込むことが必要であることが判明した。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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