研究概要 |
1.Gd入り液体シンチレータ(KASKA実験ではGdの含有率は0.1%を想定)の発光量の経年変化BC521(Gdの含有率0.5%の液体シンチレータ)をPseudocumene(PC)とTetradecane(TD)で希釈して、Gdの含有率が〜0.1%の液体シンチレータを以下の3種類作成し、その発光量の経年変化を測定した。 BC521:PC : TD=(1)20v%:20v%:60v%、(2)30v%:10v%:60v%、(3)20v%:10v%:70v%発光量は、放射性元素Coからのγ線を使いそのコンプトンエッジを測定することにより求める。経年変化を調べるために、温度を上げての加速テストを継続的に行っている。KASKA実験での使用温度は20℃以下であるが、保存温度は(PCの引火点を考慮して)20℃、30℃、40℃で行った。450,日に渡り発光量を測定しているが、いずれの温度でも劣化は現れていない。KASKA実験は5年間のデータ取得を想定しているが、以上の加速テストの結果から、3種類のGd入り液体シンチレータはKASKA実験に十分使用可能な性能を備えていることが分かった。 なお、正確を期すため、継続して測定を行う。 2.原子炉(高速実験炉:常陽)ニュートリノ検出実験に使用しているGd入り液体シンチレータの光の減衰長 平成18年10月から常陽の炉心から25mの位置で、ニュートリノの検出を続けている。使用しているGd入り液体シンチレータの溶液構成は、PC:13.5v%、パラオール:76.5v%、PPO:3.6g/l、bis-MSB:0.053919、Bc-521:10v%である。長さ2mの筒にGd入り液体シンチレータを封入し、宇宙線μ粒子を利用して光の減衰長を測定した。その結果、光の減衰長は、930(+3400,-410)cmであり、常陽実験を遂行するのに十分な値である。
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