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2005 年度 実績報告書

超流動ヘリウム表面における放射性イオンと原子の挙動

研究課題

研究課題/領域番号 17540269
研究種目

基盤研究(C)

研究機関大阪学院大学

研究代表者

高橋 憲明  大阪学院大学, 流通科学部, 教授 (10028152)

研究分担者 下田 正  大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70135656)
キーワード超流動ヘリウム / 不純物イオン / スノーボール / 放射線検出法 / 第2音波法 / 放射性核ビーム
研究概要

原子核,天体核物理学分野および凝縮系物理学分野における新しい実験方法として,超流動ヘリウム中と表面における放射性イオンと原子の挙動の研究を行っている.
1)超重核など,多彩な重イオン反応の生成核の核分光研究のための新しい捕集体として,超流動ヘリウムを提案する.現存または,計画中の気体停止装置に対して格段に小型化できる.停止距離が小さいことは短寿命核の計測には必須である.2)零エネルギーの放射性核ビームを生成する新しい方法を提供する.放射性核ビームを超流動ヘリウム中に導入し,イオン表面から取出すと,零エネルギーの放射性イオン線,または原子線が得られる.3)超流動ヘリウムの特性についても搬送や表面の挙動に関して,新しい知見を得ることが目的である.
このため,国内および欧州の研究者と討論を繰り返し,核反応分野で最も有効に放射性核ビームを利用する条件を探った.本研究の中間の成果を見て,ドイツGSI研究所は将来の放射性核ビームの計画の中に,この計画を取り込みたいと申し入れている.本年度の実験研究成果は,次のように纏める.
1)核反応で生成した放射性イオンを超流動ヘリウム中に導入した.2)イオンと原子の分離を行い,イオンの電場による易動度,表面のポテンシアル障壁の測定などから,正イオンの構造を研究した.3)さらに,これらのイオンを超流動ヘリウム液相表面から,蒸気相中に取り出したあと真空中を搬送し,零エネルギーの超冷放射性イオン線生成の新しい方法を試みた.このさい,第2音波をパルス的に印加する新しい効率の良い方法を試みている.4)原子にも,液体ヘリウム中の固有の流れや気相中のヘリウム流による搬送を試みた.このさい,原子やイオンからの放射性崩壊を観測することによって位置と時間変化を知り,輸送現象と超流動ヘリウムの加えられた擾乱による固有の流れの観測を行っている.5)そのほか放射性核ビームを用いた分光実験が完成した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Study of 11Be structure through beta-delayed decays from polarized 11Li2005

    • 著者名/発表者名
      Hirayama, et al.
    • 雑誌名

      Physics Letters B611

      ページ: 239-247

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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