研究課題
(1)昨年度作成したプログラムを使って、2003年2月から2007年4月にかけてのICESat/GLAS(レーザー高度計)の11観測期間について、軌道に沿って得られたデータをグリッド化し、各期間の南極全域の氷床表面高度を求めた。それを質量に換算し、それによって生じる重力の時間変化を推定した。これを超伝導重力計で観測された重力トレンドと比較したところ、かなりよい一致が見られた。(2)非潮汐の海水位変化に対する重力変化の応答係数について、昨年度に引き続き調べたところ、約0.06μGal/cmという値が得られた。昭和基地の海水位変化に伴い予想される重力変化の計算から、この応答係数ほぼ妥当な値である思われる。(3)干渉合成開ロレーダー(干渉SAR)とレーザー高度計データを組み合わせて、高精度の面的な表面高度データの作成手法の開発を引き続き行った。具体的には、日本の衛星だいち(ALOS)搭載のPALSARデータから南極氷床の一部で表面高度データを作成することができ、ほぼ同じ時期に観測されたICESat/GLAS高度計データとの比較を行った。ただ、両者の高度差にかなり違いがあり、位相アンラッピングや軌道の誤差について調べる必要がある。
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Book on Geodesy and geophysics observations in polar regions, A. Capra, R. Dietrich (Eds.) IAG Symposia(印刷中)