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2005 年度 実績報告書

北西太平洋域におけるジオイドと重力場変動の衛星重力観測を用いた高精度決定手法開発

研究課題

研究課題/領域番号 17540402
研究種目

基盤研究(C)

研究機関国土地理院(地理地殻活動研究センター)

研究代表者

黒石 裕樹  国土地理院(地理地殻活動研究センター), 宇宙測地研究室, 研究室長 (30370810)

キーワード測地 / 人工衛星 / 重力 / ジオイド
研究概要

大気・海洋の質量再配分による重力場の短周期変動によるエイリアシング効果を低減する手法を検討し、それを適用して、重力衛星GRACEの観測データから全球重力場を復元する手法の開発を行った。エイリアシング低減には、米国ゴダード宇宙飛行センターが、NCEP再解析による大気の圧力場モデルに海洋のIB応答を仮定し、大気・海洋の短周期質量変動を重力の球面調和係数として求め、公表しているモデルを用いた。全球重力場の復元は、このモデルを短周期重力変動モデルとして含め、全球重力場とGRACE観測データから衛星軌道摂動を力学的軌道積分で解析し、観測データに適合させる重力場擾乱を推定する手法により行った。
具体的には、つぎの方法を採用した。(1)1日をアーク長とし、GRACE観測の加速度計、衛星姿勢データ、双子衛星1間距離変化率データによる軌道解をGPS観測に基づく精密軌道暦に適合させることで、加速度計の3軸成分それぞれのバイアスとスケールを検定する。(2)検定されたパラメータを適用した加速度計データ、衛星姿勢データと衛星間距離変化率データからの軌道摂動積分により全球重力場を求める。その場合、Kaulaの経験則に基づく重力場モデルによる正則化を適用する。
この方法を2003年4月、7〜12月のGRACE観測データに適用し、全球重力場を推定した。得られたモデルをジオイド高に変換し、相関長を1000kmとするガウス型等方性関数により平滑化すると、アマゾン水域、アフリカ、南アジアにおいて季節変化が1cm程度の振幅でみられることが分かった。この結果は、全球重力場の復元手法が良好に開発されたことを示す。なお、研究成果は2005年に開催されたIAGほか合同大会などで発表した。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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