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2006 年度 実績報告書

北西太平洋域におけるジオイドと重力場変動の衛星重力観測を用いた高精度決定手法開発

研究課題

研究課題/領域番号 17540402
研究機関国土地理院(地理地殻活動研究センター)

研究代表者

黒石 裕樹  国土地理院(地理地殻活動研究センター), 宇宙測地研究室, 研究室長 (30370810)

キーワード測地 / 人工衛星 / 重力 / ジオイド
研究概要

GRACE観測データから日本周辺の地域的重力場を推定する手法の開発と、昨年度に引き続き、全球重力場の復元において大気・海洋の質量再配分に伴う重力場の短周期変動によるエイリアシング効果を低減する手法の改良に取り組んだ。
地域的重力場の推定では、全球重力場の推定において事前調整された観測データから日本周辺に地上軌跡をとるものだけを抽出し、当該地域内において経・緯度4°幅のセルの平均重力異常分布を求める手法を用いる。その場合、解析方程式系が不安定であるため、セル中心間の距離と観測日の時間差のそれぞれを変数とし、指数関数的に減衰する相関モデルを仮定し、陸・海分布を考慮した拘束条件を用いた正則化を導入する。この手法を2003年の10ヶ月間のGRACE観測データに適用すると大きな残差が含まれる場合がみられ、パラメータ検定に基づく不良データの除去、正則化による拘束条件の最適化などが必要であることが分かった。
エイリアシング低減手法について、(1)参照重力場モデルにGRACEデータから推定された長波長重力場の年周変動モデルの追加、(2)海洋のbaroclinic応答を仮定した短周期質量変動の同化モデルの導入、(3)全球重力場の最大復元次数を90次から120次へ拡張、による改良を図った。GRACEデータに適用して月平均重力場を推定して評価すると、(1)年周モデルの導入はエイリアシング低減効果を有意に改善、(2)海洋のIB応答を仮定したモデルに比べてやや改善、(3)異なる次数による重力場較差にエイリアシング誤差に対応する系統差が約半分の振幅でみられ、最大次数に120次を用いるべき、ということが明らかになった。従って、有意に改善された低減手法が開発された。なお、研究成果は2006年開催のAGU秋季大会などで発表した。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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