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2006 年度 実績報告書

地球コア相当の圧力における鉄-硫黄化合物の密度測定と構造相転移の探索

研究課題

研究課題/領域番号 17540403
研究機関独立行政法人海洋研究開発機構

研究代表者

佐多 永吉  独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部変動研究センター, 研究員 (60371720)

キーワード地球 / コア / 硫化鉄 / 高圧実験 / 状態方程式
研究概要

昨年の研究で20-30GPa付近での加熱により出現する事がわかったFeSの高圧相(FeS VI)について、この相の構造についてよい詳細に解析し、相転移前後での構造変化の特徴を調べる実験と215GPaまでの圧力でこの相の安定性を調べる実験を行った。これらの結果を投稿論文としてまとめてPhysics and Chemistry of Minerals誌に投稿し受理された。結果の概要は以下の通りである。FeS(troilite)はNiAs構造と類似の構造を持ち、室温高圧相のFeS II(MnP構造)、FeS III、また温度を上げて行くと出現するより対称性の高いFeS IV、FeS V(NiAs構造)が知られている。本研究により、FeS VI相はFeS IIと同じ構造と推測されるがより歪んでいること、相転移境界は室温のFeS III-VI境界が36GPa付近、高温(1500K)でのFeS IV-VI境界が30GPa付近であり、FeS IVからVIへの転移は体積変化がほとんどなく、2次相転移の可能性があること、FeS VIは215GP程度まで安定であり、FeS IV、Vとは違い温度を室温まで下げても構造を保つことがわかった。この研究と平行して、引き続きダイヤモンドアンビルセルを用いてFe3S相の合成を試みた。FeとFeSの混合試料に用い(全体組成Fe4S)、1500K程度で30分加熱し、加熱後の圧力25GPaであった試料を回収し、高分解能走査電子顕微鏡(FE-SEM)で観察したところ、Fe3S組成になっているところはあるものの、出発組成のFe、FeSの部分、中間組成のFe2S、Fe3S2も観察された。このような手法でFe3Sは合成可能であるが、より均質な試料を得るためには、加熱時間を長くするか、温度を高くする必要があることがわかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] A new high-pressure and high-temperature polymorph of FeS2007

    • 著者名/発表者名
      H.Ohfuji, N.Sata, 他4名
    • 雑誌名

      Physics and Chemistry of Minerals (in press)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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