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2005 年度 実績報告書

冬季海面水温偏差の再出現の実態とその数十年変動との関係解明

研究課題

研究課題/領域番号 17540408
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東北大学

研究代表者

花輪 公雄  東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40142921)

キーワード再出現機構 / 海面水温 / 亜熱帯モード水 / 中央モード水 / 東部亜熱帯モード水 / ソルトフィンガー / 海面熱フラックス / 遠隔型再出現
研究概要

今年度は本研究の開始年度にあたり,まず,複数の海面水温・亜表層水温・海洋気候値・再解析データセットを収集整備した.
次に,海洋の流れの場を考慮し,冬季海面水温偏差の獲得域とは異なる海域に偏差を再出現させる「遠隔型」再出現機構の存在を確かめ,その海域を同定した.すなわち,北太平洋では,北太平洋亜熱帯モード水は,亜熱帯循環系中央部の日付変更線付近に遠隔型再出現海域を持つ.また,移流速度の小さい海域に形成される北太平洋中央モード水は,定在型の再出現機構を持つのみで,遠隔再出現機構は持っていないことがわかった.
これまでの研究により,主要モード水形成域は定在型再出現機構を持っていることがわかっているが,東部亜熱帯モード水,すなわち,北太平洋東部亜熱帯モード水と北大西洋マデリアモード水は,再出現機構を持っていない.この理由を亜表層の混合の様子,海面熱フラックスの観点から解析した.その結果,この海域では,大規模海洋循環により,北から低温・低塩分の水がモード水下部にサブダクションするため,モード水下部ではソルトフィンガー型の混合が激しいこと,この海域の暖候期の海面熱フラックスは,他のモード水海域よりも小さく,夏季の薄い季節躍層が十分に亜表層のモード水を孤立させないことによることがわかった.すなわち,東部亜熱帯モード水は,形成後変質が激しく,冬季の偏差を持続できないため,再出現機構を持たないことがわかった.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Why does reemergence of winter sea surface temperature anomalies not occur in eastern mode water areas?2005

    • 著者名/発表者名
      Sugimoto, S., K.Hanawa
    • 雑誌名

      Geophysical Research Letters 32(15)

      ページ: L15608

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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