| 研究課題/領域番号 |
17540415
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| 研究機関 | 大阪府立大学 |
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研究代表者 |
岡本 謙一 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (90326273)
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| 研究分担者 |
牛尾 知雄 大阪府立大学, 工学研究科, 講師 (50332961)
重 尚一 大阪府立大学, 工学研究科, 助手 (60344264)
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| キーワード | 地球観測 / 気候変動 / 降雨 / 降雨レーダ / 人工衛星 / グラウンドクラッタ / 散乱係数 / アンテナ走査角度 |
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| 研究概要 |
人工衛星搭載降雨レーダは、宇宙からの定量的な降雨観測に於いて不可欠なセンサであるが、観測幅を増加するために、アンテナ走査角を大きく取ると、鉛直分解能が急激に劣化し、降雨散乱体積が降雨で充満しなくなり、またアンテナサイドローブ領域からグラウンドクラッタが混入してくる。本研究では、将来の人工衛星搭載35.5GHz帯降雨レーダを対象にして、その走査幅が大きく悪条件下にあるときのデータをも有効に活用することを目標とし、アンテナサイドローブから混入するグラウンドクラッタの影響等の補正を行う降雨レーダデータ補正アルゴリズムを開発することを目標としている。
平成17年度では、既に整備された35.5GHz帯の偏波散乱計を用いて、実験室内で水面上の風速を変化させながら、水面を対象とした散乱実験行った。散乱実験では、送受信偏波の組み合わせを変えて水面風速をパラメータとし、入射角を変えながら散乱係数を測定し、散乱係数の入射角依存性と風速の関係を求めた。これによって海面のクラッタの影響を評価するために必要な散乱係数のデータを取得した。
また、アンテナ走査角が増加することによって、降雨観測データが劣化する様子を調べるために、熱帯降雨観測衛星(TRMM)搭載の13.8GHz降雨レーダの観測データをもとに、大規模な降雨モデルを作成し、レーダ方程式に基づいて計算機シミュレーション実験によって降雨散乱受信電力を計算し、アンテナ走査角が増大したときの観測降雨量が、モデルの降雨量を真値と考えたときにどの程度劣化するか調べた。また、海面を対象としたグラウンドクラッタの影響を評価した。その結果、走査角を現在の17度から、例えば40度程度に増加しても、真値との相関係数は0.7程度と高く、観測降雨量に及ぼす影響は予想よりは小さく、アンテナ走査角を増加できる可能性があることが分かった。
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