研究課題/領域番号 |
17540422
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
佐藤 淳 名古屋大学, 大学院環境学研究科, 研究員(COE) (30397476)
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研究分担者 |
増田 智 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (10262916)
野澤 悟徳 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (60212130)
大塚 雄一 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (40314025)
藤木 謙一 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (20303597)
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キーワード | 太陽物理学 / 超高層物理学 / 磁気圏・電離圏 / X線天文学 |
研究概要 |
(1)EUVデータベースの構築、電離圏、熱圏データの取得 本研究は、太陽フレアにおいて発生する多波長の光、特に、X線、EUV等による地球大気の影響を明らかにすることを目的にしている。これらの影響は主に高層大気の電子密度の増大といった形であらわれると考えられていたが、両者の関係を精密に比較するのに十分な観測データはこれまで得られていなかった。衛星観測以前では地上で観測でき、太陽フレアによって大きく変動する波長帯、すなわち観測対象となっていたのは電波であり、地上で高層大気の様子を観測できる地点は限られていたからである。本研究は、衛星データを使用して、太陽の軟X、EUVデータ等を使用した後、GPSデータ等の最新の地上観測と比較しようという試みである。本年度は昨年度作成した軟X線を主とする太陽フレアカタログの保持、出版作業とTIMED衛星からのEUV観測データの取得等、データベース構築に必要な前作業を行った。 (2)GPSデータと、EUV,軟X線データの比較 本年度は、太陽フレアにおけるEUVデータ(米国のTIMED衛星)と、軟X線データ、F10.7との相互比較をしつつ、GPSデータから求めたフレア時の電離圏全電子数の増加(TEC)の比較を行った。結果、EUV増分のデータはGPS-TECの増分と非常に相関が良く、一次の線形な対応関係があるらしいことがわかった。また、F10.7と比較した結果、F10.7ではおおよその太陽周期を表現することはできるが、フレアのような短時間での反応を表現することが困難であること。また、時間的な関係で言えば、EUV増大最大時とGPS-TEC最大時の差がもっとも小さく、GPS-TECに影響を与える波長帯がEUVであることが確認された。これらは、TECに最も影響を与える量がEUVであることを意味している。また、GPSデータ使用側からも研究活動を行い、太陽フレアによる影響が天頂角に依存していること、また夏半球と冬半球で違いがあることを明らかにした。
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