研究課題
基盤研究(C)
1.SOHO/LASCO CME Catalogue中のリムCMEの加速度と速度との間の線形の関係を用い、太陽からおおよそ20太陽半径以内の「背景の」太陽風速度を推定した。得られた「背景の」太陽風速度の速度は、赤道面から20度以内の低緯度においてはおよそ100-700km/sの範囲に分布し、20太陽半径以内で太陽風は1AUでの値の近くまで加速されているものの、地球軌道付近の太陽風速度(約250-700km/s)に比べて遅い傾向があり、一部は20Rs(Rsは太陽半径)以遠でも追加の加速があることを示していると考えられる。近年「ひので」によって観測された、コロナの噴出し口で100km/sという速度とも整合している。得られた太陽風速度は高緯度に行くに連れ高速となる傾向が見られた。2.太陽風の加速に大きな役割を果たしていると考えられるMHD波の存在を、タイプIIIバーストの8MHz、23MHz、31MHz付近の複数のピークによって示した。これらの周波数に対応するプラズマ密度は、近年のシミュレーションによって示された、MHD波のエネルギーが熱と運動に変化する高度およそ1.7Rs,1.3Rs,0.8Rsのプラズマ密度と一致していた。これは圧縮性のMHD波によるプラズマ密度ゆらぎによってラングミュア波が効率的に電磁波に変換されたためと考えられる。3.軸がトーラス状のフラックスロープでモデル化されるCMEについて、ACE衛星および火星探査機「のぞみ」の2つの探査機による観測からモデルフィッティングを行った結果、太陽の北半球起源のCMEが赤道を越えて南半球に向かって広がっていることが示された。
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Earth Planets Space 60(印刷中)
Earth Planets Space(in press)
Journal of Geophysical Research 111
ページ: A01108
Advance in Space Research 38
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http://www.tohtech.ac.jp/~comms/nakagawa/papers/yokou05.htm
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