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2006 年度 実績報告書

四万十帯からみた三波川変成帯の上昇史

研究課題

研究課題/領域番号 17540437
研究機関山口大学

研究代表者

君波 和雄  山口大学, 大学院理工学研究科, 教授 (20127757)

キーワード三波川変成帯 / 四万十帯 / 秩父累帯 / 上昇-削剥 / 際せ素岩組成
研究概要

今年度は,昨年度に引き続き,四国東部美馬市南部〜神山町にかけての三波川変成帯〜北部秩父帯,四国西部大洲市周辺の三波川変成帯〜北部秩父帯,室戸市周辺の四万十帯南帯に関して地質調査を行った.また,大洲市周辺地域のK-Ar年代測定用試料の採集と測定の依頼ならびに緑色岩試料の採集と全岩化学分析,美馬市南部〜神山町におけるビトリナイト反射率測定用試料の採集と同反射率の測定などを行った.
これらの検討を行った結果,次の点がおもに明らかになった.1)四国西部の大洲市周辺では,前年度と今年度の調査・研究の結果や新たに得られたK-Ar年代などを総合すると,従来南部秩父帯とされていた地域が構造的下位から,変成した四万十帯,三宝山ユニット,斗賀野ユニットと累重していることが明らかになった.2)徳島県美馬市〜神山町にかけての地質調査では,三波川帯の中央部に東に緩くプランジしたアンチフォーム(焼山寺アンチフォームと命名)が存在することが明らかになり,この褶曲構造が三波川帯の基本構造として重要であること,また,このアンチフォームの南側の三波川帯に含まれる変成タービダイト砂岩が基本的に南上位であることが明らかになった.3)徳島県神山町の三波川帯および北部秩父帯の泥質岩においてビトリナイトの最大反射率と最小反射率を測定し,反射異方性の層序的な変化を明らかにした.反射異方性から付加の深度を求められる可能性があり,さらに今後の検討が必要である。昨年度の研究結果を考慮すると,ある時期に(おそらく三波川変成帯の上昇時)に三波川変成帯南部から北部秩父帯において構造的な姿勢の転換が起きたと推定される.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] The relationship between major element concentration and grain size within sandstones from four turbidite sequences in Japan2007

    • 著者名/発表者名
      Kiminami Kazuo
    • 雑誌名

      Sedimentary Geology Vol.195

      ページ: 203-215

  • [雑誌論文] 徳島県美馬市南部の三波川変成帯の変堆積岩の原岩層2007

    • 著者名/発表者名
      君波和雄
    • 雑誌名

      地質学雑誌 113

      ページ: 158-167

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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