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2006 年度 実績報告書

多孔性微粒子における物質移動過程の温度ジャンプ・マイクロ化学分析

研究課題

研究課題/領域番号 17550071
研究機関筑波大学

研究代表者

中谷 清治  筑波大学, 大学院数理物質科学研究科, 助教授 (00250415)

キーワード温度ジャンプ / 微粒子 / 物質移動
研究概要

顕微分光法と温度ジャンプ法を組み合わせた手法開発を行い,土壌中における汚染物質の分離/除去,クロマトグラフィーの分離プロセス等を研究する上で重要な微粒子等の界面,細孔,間隙内における吸脱着過程,分配,錯生成過程等を解明することを目的とし研究を行っている。本年度はナノ秒パルスNd^<3+>:YAGレーザーの近赤外レーザー光1064nmをラマンシフトにより1200nmに変換し,温度ジャンプの効率を上昇させ,顕微蛍光法を用いてナノ〜ミリ秒領域の化学・物理プロセスの速度論的解析が可能なシステムを構築した。レーザー光のパワーを上げると集光位置で水の突沸が観測されたことから,十分に温度ジャンプしていることを定性的に確認できた。この温度ジャンプ・マイクロ化学分析法の性能を評価するため,ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)水溶液が32℃前後での相転移で微粒子形成する現象に適用した。温度ジャンプによる相転移で形成する疎水的微粒子中で,蛍光強度とピーク波長が変化する1-アニリノナフタレン-8-スルホン酸を蛍光プローブ色素として用いた。レーザー光照射に伴う蛍光強度変化から,本手法により数μmの領域を〜20℃以上温度ジャンプさせ,微粒子形成に伴う1-アニリノナフタレン-8-スルホン酸の物質移動過程を解析できることを明らかにした。
この手法を用いて,ODSシリカゲルにアントラセンエタノール,1-アニリノナフタレン-8-スルホン酸クマリン101などの蛍光プローブ色素を溶液中で収着させ,温度ジャンプに伴う吸脱着過程の計測を試みた。収着量の多いこれらの色素では温度ジャンプに伴う蛍光強度の変化量が小さいことがわかった。今後,イオン強度やpH,混合溶媒比などを変化させることで収着量,吸脱着速度を変化させて検討する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Mass Transfer of Weak Acid in Nanometer-Sized Pores of Octadecylsilyl-Silica Gel2007

    • 著者名/発表者名
      H.Kakizaki
    • 雑誌名

      J.Colloid Interface Sci. 307/1

      ページ: 166-171

  • [雑誌論文] Interfacial Behavior of Sulforhodamine 101 at the Polarized Water/1,2-Dichloroethane Interface Studied by Spectroelectrochemical Techniques2006

    • 著者名/発表者名
      H.Nagatani
    • 雑誌名

      Anal.Bioanal.Chem. 386

      ページ: 633-638

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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