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2006 年度 実績報告書

ニトロソニウムカチオンに対して認識能を持つ金属発光型ボックス分子の合成と機能化

研究課題

研究課題/領域番号 17550132
研究機関九州工業大学

研究代表者

柘植 顕彦  九州工業大学, 工学部, 教授 (80179986)

研究分担者 森口 哲次  九州工業大学, 大学院工学研究科, 助手 (40243985)
キーワード環境分析 / 超分子化学 / 分子認識 / 有機工業化学
研究概要

二酸化窒素に代表されるNOx類は、地球温暖化、有害化学物質の形成、あるいは、酸性雨の原因にもなっている。また、これらは生理学的にも、非常に関心が寄せられている物質である。一方、非共有結合的な弱い相互作用を介した分子会合体形成に焦点を当てた超分子化学は、非常に関心が寄せられている新しい分野である。本研究では、ランタノイド錯体特有の発光部位を有するボックス型ホスト分子を設計し、超分子化学的概念に基づいた窒素酸化物(ゲスト分子)に対する新規な分子センシングシステムの構築、すなわちゲスト分子が結合することにより、強い発光を示す系の構築を目指す。さらに、ホスト分子の固定化による機能性材料としての応用、化学反応試薬としての適用を目的とした。金属発光の励起部位としての芳香環部位とNO^+結合に対するカチオン-π相互作用を考慮した芳香族部位をあわせ持つ構造が基本となる。17年度は、ベンゼン環、ナフタレン環などの芳香族類を有する化合物群の合成を行い、それらの機能性を評価した。18年度では、長鎖アルキル鎖を有する化合物、及び、ポルフィリン環を有する化合物の合成を行ない、ランタノイド金属(例えば、塩化ユーロピウム)を用いて錯化することにより、目的としているボックス型ホスト分子を得た。長鎖アルキル基を持つ化合物では、興味あることに、鎖長に依存した錯体構造の違いをX線構造解析等により確認した。一方、ポルフィリン環を有する化合物では、ポルフィリン環部分に種々のアミン化合物やフラーレン類が、特異的に結合することを見出した。さらに、蛍光スペクトルを詳細に検討することにより、ポルフィリン環とフラーレンの間でのエネルギー移動も確認できた。アミド結合を有する類似の錯体型ホスト分子の合成にも成功し、水素結合を利用した種々のゲスト分子の結合挙動についても明らかにした。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Self-assembled coordination cage derived from small-sized pyridinophane2006

    • 著者名/発表者名
      Akihiko Tsuge, Ayumi Matsubara, Tetsuji Moriguchi, Yoshihisa Sei, Kentaro Yamaguchi
    • 雑誌名

      Tetrahedron Letters 47

      ページ: 6607-6609

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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