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2007 年度 実績報告書

細胞培養デバイスによる複合多糖類の生物活性など機能評価技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17550163
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

福岡 聰  独立行政法人産業技術総合研究所, 健康工学研究センター, 主任研究員 (40357885)

キーワード生物活性 / 細胞 / リピドA / サイトカイン / 抗菌ペプチド
研究概要

本研究は、生物活性の簡易評価技術開発を目的とする。生物活性評価のモデル試料には、腸内細菌科のErwinia菌のリボ多糖に着目した。リボ多糖は血液凝固など多彩な生物活性を示す。その活性部位リピドAの脂肪酸及びリン酸結合数の異なる試料を調製し、実験に用いた。生物活性は培養細胞にリピドAを作用させたときの、炎症性サイトカイン生産を調べた。続いて、培養細胞によるリピドAの活性評価技術を応用し、活性の抑制法を検討した。
平成19年度は、リピドAによるサイトカイン生産の測定に、デバイスで培養した細胞を用いる生物活性評価技術を応用した。培養細胞にリピドAを添加したときのTNF-α生産量の変化、及び、同活性に及ぼす抗菌ペプチドの効果を系統的に検討した。抗菌ペプチドにはマガイニン2、及び、そのアミノ酸の一部を疎水性アミノ酸及び荷電性アミノ酸で置換した合成誘導体を用いた。また、抗菌ペプチドを作用させたときのリピドAの高次構造変化をX線解析し、物理化学的性質に及ぼす影響をゼータ電位、相転移挙動などの測定により検討した。その結果、培養細胞のTNF-α生産はマガイニン2よりも、膜結合性の高いマガイニン2誘導体により低下した。ペプチドはリピドAの表面電荷や高次構造の変化により、生物活性を抑制すると推測された。本研究の培養細胞による活性の評価技術は、生物活性抑制の検討に有用で、細菌感染に起因する敗血症などの治療や予防の基盤技術になると推測される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Physico-chemical and biophysical study of the interaction of hexa-alldheptaacyl lipid A from Erwinia carotovora with magainin 2-derivedantimicrobial peptides2008

    • 著者名/発表者名
      Satoshi Fukuoka, Jorg Howe, Jorg Andra, Thomas Gutsmam, Manfred Rossle and Klaus Brandenburg
    • 雑誌名

      Biochim.Biophys.Acta-Biomembralles 1778

    • 査読あり
  • [学会発表] 細菌外膜脂質のリピドAに抗菌ペプチドが結合したときの膜機能変化2008

    • 著者名/発表者名
      福岡聰・Jorg HOWE・Jorg ANDRA・Klaus BRANDENBURG
    • 学会等名
      日本化学会第88春季年会
    • 発表場所
      立教大学
    • 年月日
      2008-03-28
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] 細菌外膜のリピドAにマガイニン2が結合したときの膜構造の変化2007

    • 著者名/発表者名
      福岡聰・Jorg HOWE・Jorg ANDRA・Klaus BRANDENBURG
    • 学会等名
      第56回高分子討論会
    • 発表場所
      名古屋工業大学
    • 年月日
      2007-09-21
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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