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2006 年度 実績報告書

シリル化による色素分子の酸化黒鉛層間への固定化と発光特性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17550179
研究機関兵庫県立大学

研究代表者

松尾 吉晃  兵庫県立大学, 大学院工学研究科, 助教授 (20275308)

キーワード酸化黒鉛 / 発光 / シリル化 / ピレン / 凝集 / 層間化合物 / ペルフロオロアルキル基 / 活性エステル
研究概要

種々の鎖長のアルキルトリクロロシランを種々の割合で酸化黒鉛と反応させることで得られたシリル化酸化黒鉛と1-ピレンカルボキシアルデヒドと3-アミノプロピルトリエトキシシランとの反応によって得られる色素との反応をトルエン中還流条件下で行い、ピレンを層間に固定化した。固定化されたピレン量は酸による加水分解後、吸光度を測定することで定量でき、酸化黒鉛ユニットあたり最大で0.7個ピレンが固定化されていることが分かった。得られた試料の層間距離からピレンの凝集は、酸化黒鉛層間のアルキル鎖が単分子膜構造を示す時には起こらず、二分子膜構造に変化した際にのみ起こること、単分子状態で固定化できるピレン量は酸化黒鉛ユニットあたり最大で0.45個に達することが分かった。またこのことからピレンの凝集は、同一のシリル化酸化黒鉛層面内で起こるのではなく上層に結合したピレンと下層に結合したピレンの重なりによるものであることが示唆された。さらに、ペルフルオロアルキル基を導入したシリル化酸化黒鉛をホストとすることで、低振動数のC-F結合の存在によりピレンの無放射失活が抑制され発光強度を上昇させることができた。これに加えて、あらかじめアミノ基をシリル化酸化黒鉛中に固定化すればピレン部を有する活性エステルと反応させることでもピレンを固定化することができ、この場合、ピレンの発光ピーク波長付近に吸収を示すC=N結合を含まないため、さらに発光強度を増加させることも可能であった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] Preparation and characterization of alkylamine-intercalated graphite oxide2007

    • 著者名/発表者名
      Y.Matsuo, T.Miyabe, T.Fukutsuka, Y.Sugie
    • 雑誌名

      Carbon 45(印刷中)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Introduction of amino groups into the interlayer space of graphite oxide using 3-aminopropylethoxysilanes2007

    • 著者名/発表者名
      Y.Matsuo, Y.Nishino, T.Fukutsuka, Y.Sugie
    • 雑誌名

      Carbon 45(印刷中)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Monomeric dispersion of covalently attached pyrene chromophores in silylated graphite oxide2006

    • 著者名/発表者名
      Y.Matsuo, T.Fukutsuka, Y.Sugie
    • 雑誌名

      Chem. Lett. 35

      ページ: 530-531

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Reaction between dibutyltin oxide and graphite oxide2006

    • 著者名/発表者名
      Y.Matsuo, T.Fukutsuka, Y.Sugie
    • 雑誌名

      Carbon 44

      ページ: 3134-3135

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 酸化黒鉛層間化合物の合成と性質2006

    • 著者名/発表者名
      松尾吉晃, 福塚友和, 杉江他曾宏
    • 雑誌名

      炭素 222

      ページ: 133-154

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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