研究課題/領域番号 |
17550189
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
岡本 茂 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50262944)
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研究分担者 |
早川 知克 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00293746)
日原 岳彦 名古屋工業大学, 大学院工学研究科, 助教授 (60324480)
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キーワード | ブロック共重合体 / 金属微粒子 / フォトニック結晶 / 微小重力 / フォトニックバンドギャップ / 無機-有機ハイブリッド / 配向制御 / 国際宇宙ステーション |
研究概要 |
本研究では、金微粒子を超高分子量ブロック共重合体試料に複合することにより高屈折率の高品質のフォトニック結晶(PC)を作製し、光スイッチング素子へ応用することを目的として研究した。金微粒子のサイズの制御、金微粒子の被覆条件決定、超高分子量ブロック共重合体の作製、ブロック共重合体の配向制御、そして得られる複合体の機能評価を行った。これらに対して今までに以下の成果が得られている。 金微粒子作製に関して、まずリビングアニオン重合法により合成したスチレンオリゴマーの活性末端にエチレンスルフィドを反応させてチオール末端スチレンオリゴマーを作製した。このオリゴマーの被覆により金微粒子のサイズの制御を行った。電子顕微鏡での観察により、数ナノメートル程度のサイズを有する微粒子の作製ができた。またシリカ層によるコートは、塩化金酸をクエン酸ナトリウムの存在下テトラヒドロホウ酸ナトリウムで還元することにより、クエン酸で被覆された金微粒子が得られた。これにアミノプロピルトリメトキシシランとケイ酸ナトリウムを逐次的に添加することにより、シリカ被覆金微粒子を作製した。同様に、酸化鉄微粒子も作成した。 アニオンリビング重合法により、ポリスチレン-ポリイソプレンなどの5種類のジブロック共重合体の作製を行った。小角散乱測定および電子顕微鏡観察により、これらの試料はラメラ状およびシリンダー状ミクロドメイン構造を有していることが分かった。その分子量は約100万、分子量分布は1.1程度に制御することができ、超高分子量試料の調製に成功した。 上記、金微粒子と高分子試料の複合物を作成し、光学機能評価を行い予備的ではあるが良好な結果が得られた。しかし、酸化鉄微粒子は吸光度が大きく、磁気光学特性評価が困難であった。
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