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2006 年度 実績報告書

Siエピタキシャル基板への埋め込酸化膜形成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17560014
研究機関福井工業大学

研究代表者

梅野 正隆  福井工業大学, 工学部, 教授 (50029071)

研究分担者 志村 考功  大阪大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (90252600)
キーワードSOIウエーハ / SIMOX / SiGe / MBE
研究概要

SIMOXはバルク・SOIハイブリッド型のLSI用基板として期待されている。SIMOXウエーハの埋め込み酸化層は、バルクSiウエーハにO^+イオンを約180keVの加速エネルギーで大量に注入し、その後1350℃でアニールすることにより作製されている。埋め込み酸化層の形成は、打ち込まれた酸素がアニール中にSiO_2として析出し、それらが合体することによっておこると考えられている。我々は放射光X線回折によりSIMOXにおける埋め込み酸化層の形成過程を詳細に調べた結果、酸素イオン注入によって酸素をウエーハ中に導入する際にウエーハ中に欠陥が生成されることが重要な働きをすることを見出した。すなわち、イオン注入後の酸化雰囲気中での高温アニールによって、注入された酸素がSiO_2として析出すると同時に、雰囲気から取り込まれた酸素が拡散して欠陥を核として析出・合体することにより埋め込み酸化膜が生成される。このことは、欠陥層をあらかじめ挿入したSi基板を酸化雰囲気中でアニールすることによってもSiO_2が形成されることを意味し、新しいSOIウエーハの作製が可能であると考えて本研究を開始した。
初年度のMBE法により薄いGe層をサンドイッチする予備的な実験によって、欠陥層を含むSiウエーハの作成が可能になったので、今年度はこの方法のほかに成長条件を変えることで欠陥層を導入した試料も加え、次の3種類の試料を作成した。(1)Ge層を1.8nm(480℃)、Si層を約400nm(700℃)。(2)Ge層を0.7nm(480℃)、Si層を約400nm(700℃)。(3)Si層を100nm(480℃)、Si層を約400nm(700℃)。これらの試料をSIMS分析と分光エリプソメータで組成と膜厚を測定した後、Ar+O_2 1atmの雰囲気で850℃、1100℃ならびに850℃+1100℃でアニールし、埋め込み酸化膜の有無を調べた。しかし、SIMSによる深さ分析ではアニール後はいずれの試料にもSiO_2の存在は確認されていない。この原因として欠陥層の上に積んだSi層の厚さに問題があると考え、現在継続して実験中である。しかしながら、試料作成の途中で、Geの酸化濃縮に関る重要な知見を得ることができ、APL誌に発表した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Self-limiting oxidation of SiGe alloy on silicon-on-insulator wafers2006

    • 著者名/発表者名
      T.Shimura
    • 雑誌名

      Appl. Phys. Letters 89

      ページ: 111923-1-2

  • [雑誌論文] White X-ray Topography of Lattice Undulation in Bonded Silicon-On-Insulator Wafers2006

    • 著者名/発表者名
      K.Fukuda
    • 雑誌名

      Jpn. J. Appl. Phys. 45・9A

      ページ: 6795-6799

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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