• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

小角入射電子線励起X線発光分光による酸化物薄膜の深さ方向分析技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17560020
研究機関宇都宮大学

研究代表者

柏倉 隆之  宇都宮大学, 工学部, 講師 (90261817)

キーワードX線 / 電子線 / 酸化物 / ナノメートル / シリケート / 化学結合 / 状態分析
研究概要

1小角入射電子線励起X線発光分光(GIEXES : Grazing Incidence Electron-induced X-ray Emission Spectroscopy)装置の計測プログラムを開発した。これは,Visual Basicにより作成したActive Xコントロールを,Exce1のワークシートに貼り付けて動作させる。グラフィカルなユーザーインターフェイスによるユーザーフレンドリーな計測システムが完成した。
2測定されたX線スペクトルのピークフィットプログラムをExcel VBAにより開発した。計測プログラムもExcel VBAをベースとしているため,データの移動が極めて容易なシステムが構成できた。
3 X線発生の深さ分布を求めるためのモンテカルロ・シミュレーションプログラムを開発した。本体はFortranによりプログラミングしたが,入出力インターフェイスはExcel VBAにより作成した。複数の化合物の積層構造などについてシミュレーションを行う際の多数のパラメータ設定,および,シミュレーション結果の利用が極めて容易なシステムが完成した。
4 LaSi_x/Si(100)を熱酸化して表面にLaシリケート層を形成した試料をGIEXESにより分析した。測定されたSi Kβスペクトルにおいて,表面のシリケート層およびSi基板からのx線スペクトル成分の大きさを定量的に見積もった。この結果を,モンテカルロ・シミュレーションによるX線発生の深さ分布と比較することで,深さ方向の化合物の分布を明らかにした。
5電子ビーム蒸着法による標準薄膜試料作製装置を製作した。これを用いて,ガラス基板上に厚さ50nmのB薄膜を作製し,XPSにより基本的な評価を行った。このB薄膜の表面酸化状態をGIEXESにより分析するための作業を現在進めている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Study of Surface Oxidation of Iron Foils by Grazing Incidence Electron-induced X-ray Emission Spectroscopy2006

    • 著者名/発表者名
      T.Kashiwakura, S.Nakai
    • 雑誌名

      Radiation Physics and Chemistry 75

      ページ: 1888-1893

  • [雑誌論文] In-Depth Chemical State Analysis of a Lanthanum Silicate Layer Formed by Thermal Oxidation of LaSix/Si(100)2006

    • 著者名/発表者名
      T.Kashiwakura, S.Nakai, M.Suzuki
    • 雑誌名

      Transactions of the Materials Research Society of Japan (印刷中)(To be published in)

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi