研究課題
基盤研究(C)
平成16年までの研究で我々の高精度アルゴリズムを使用してフォトニック結晶の特性を研究し、光パルス圧縮デバイスを設計している。本研究では、これをさらに深め、新型材料メタマテリアル(負の屈曲率、透磁率、誘電率を有する材料)を使って事実的デバイスを設計することを目的としている。メタマテリアルは非常に多くの分野での利用が期待される素材であり、他に例を見ることのできない特徴を持っているからである。分散のある物質における光伝搬の計算は困難であり、よく使われているRecursive Convolution (RC)法では、磁界、電界のほか、特殊波動場を導入しなければならない。計算量・メモリが重いだけではなくて、物質の分散モデルへの依存性が存在する。モデル・パラメターがわからない場合、計算結果の信頼性が低くなる。そのためモデルに依存しない計算法が望まれる。我々が導入した新しい計算法では、一定の周波数では磁界と電界だけを計算して、特殊波動場を導入する必要がない。必要なのは、一定の周波数の複素数の誘電率だけである。今年度の成果としては、二次元コンピュータ・プログラムを作ることを成功した。これに伴い、数値シミュレーションを駆使して、メタマテリアル様の特徴を呈する光結晶(photonic crystal)の光学的性質を研究した。来年度はこの二次元のプログラムを三次元化し、実験データと比べる。また、メタマテリアル様の特徴を呈する光結晶と本当のメタマテリアルの光学的性質を比べてゆく。
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すべて 雑誌論文 (5件)
Advances in the Applications of Nonstandard Finite Difference Schemes (R.E.Mickens, ed.)(Chapt.4)
ページ: 89-109
Optical Review Vol.12, No.4
ページ: 274-280
International Conference on Optics and Electronics (Debra Dun, India, (招待論文)(12-15 Dec.2005)
11th Microptics Conference (Tokyo, Japan, 30 Oct.-2 Nov.2005)
Micron (to appear)