研究課題
波動関数の偏光量子干渉を利用した極限超解像光リソグラフィーの基礎確認実験を試みた。偏光2光子吸収の可能性のある材料の探索を文献等で行ったが、現在までのところCuClが可能性のある物質である。CuClの励起状態の寿命は非常に短いので、偏光レーザー照射を行い、観察光を同時照射し回折角の測定を行う方法などが考えられる。まずは基本的な資料作成と観察のための基礎実験を行った。いくつかの方法を考えてみたが、どれも容易ではなく、まずは銅版をCuCl溶液中に浸して、CuClの成長を試みたが、適切な成長にはなっていなかったようである。実際それにレーザー光(チタンサファイアレーザー、800nm、150fs)を照射して観察を行ったが、銅版自体の変質が生じてしまうようであり、所望の結果を得ることはできなかった。今後は、CuClを適切に成長させること、観察方法の最適化、他の偏光量子干渉材料の探索をおこなう予定である。また、リソグラフィーで超解像が行われることが、産業的には重要であり、その解決策としての偏光マスクと2光子吸収材料とによる超解像の可能性を探っていく。そのことが、波動関数の偏光量子干渉を利用した手法への発展への糸口になると考えている。一方、波動関数の偏光量子干渉の産業への展開を考えると、実用的装置コンフィグレーションの開発が必要である。ホログラフィーの原理を用いた方式について考察しており、可能性が見えてきた。さらに詳細に数値検討を行い、リソグラフィーあるいは量子光学関連の学会で発表を行い、実現化に向けていく。
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