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2005 年度 実績報告書

Mg-Si系薄膜における静的および動的強度の結晶構造依存性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17560063
研究機関東京大学

研究代表者

近藤 勝義  東京大学, 先端科学技術研究センター, 科学技術振興特任教員(特任助教授) (50345138)

研究分担者 芹川 正  東京大学, 先端科学技術研究センター, 科学技術振興特任教員(特任研究員) (10345168)
住田 雅樹  東京大学, 先端科学技術研究センター, 科学技術振興特任教員(特任助手) (50376662)
キーワードマグネシウム合金 / マグネシウムシリサイド / 薄膜 / スパッタ法 / 引張強さ / 界面 / 粒成長
研究概要

チタン合金と同等の高い耐腐食性能を有するマグネシウムシリサイド(Mg_2Si)をスパッタ法によってマグネシウム合金表面に薄膜として形成し,素地合金の耐腐食性を向上させる際,薄膜形成過程における膜近傍における素地結晶粒の粗大・成長の有無を確認すると同時に,静的引張特性ならびに動的疲労強度への影響を解析する.本年度は,AZ31(Mg-3Al-1Zn-0.3Mn)汎用マグネシウム合金製引張試験片の表面にスパッタ法によりMg/Si複合ターゲットを用いてAr+30%H_2混合ガス雰囲気中において非晶質Mg-Si薄膜(膜厚700ナノメートル)を形成した際,界面近傍でのマグネシウム結晶粒の成長・粗大化を調査し,常温での引張り試験を行うことで特性低下への影響を評価した.スパッタ前の素地結晶粒の平均値は60μm程度であり,スパッタ後においてMg-Si薄膜界面での素地の結晶粒径は55〜62μmとスパッタ前と比較して顕著な粒成長は認められなかった.つまり,スパッタ過程で素地表面にアルゴンイオンが照射する際の発熱現象による結晶粒成長は生じなかった.また常温での引張り試験を行った結果,応力-歪曲線はスパッタ皮膜を形成しない試験片と大差は無く,引張強さ,耐力および破断伸びの低下が生じなかった.これは上記の結晶粒成長が抑制されていたことに加えて,スパッタ皮膜の表面が平滑であるために引張試験における応力集中が生じることがなかったと考える.さらに,試験後においてもMg-Si薄膜は試験片に残存しており,素地表面との高い密着性を有することが確認された.

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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