研究課題
基盤研究(C)
1.AuクラスターとCuクラスターの合体過程のシミュレーションを行った。fcc構造と正20面体構造の2種類のクラスターを作成し、合体前のクラスターの構造、温度、原子数を変化させてシミュレーションを行い、合体後の構造に対する影響を調べた。その結果、(1)fcc構造、正20面体構造のいずれの単一クラスターも形状を保ち、それぞれが準安定に存在する、(2)クラスターの合体過程はAu原子がCuクラスターの周囲を被覆する、表面エネルギーの減少分が運動エネルギーに変換される、内部のAu/Cu界面において合金化が進行するという3段階から成る、(3)CuクラスターとAuクラスターの大きさが同じ程度であれば合体により合金化し、相対的にAuクラスターが小さければコアシェルクラスターが形成される傾向にあることが分かった。次に、正20面体構造のCuクラスターをAr雰囲気中でCu基板上に接地させるシミュレーションを行い、Ar原子数による堆積の過程、堆積後のクラスターの構造特性の違いを調べた。その結果、(1)基板温度300Kで堆積させたすべてのクラスターは基板と同じ結晶構造に再構成する、(2)Arによってクラスターの運動エネルギーが散逸し、クラスターは基板を損傷することなく接地した後,非分散的に構造変化することが分かった。2.Co/Cu/Co金属多層膜の形成シミュレーションを行った。Co(0001)基板を作製し、実験に対応した速度を持つCu原子6MLとCo原子6MLを蒸着させた。界面粗さとインターミキシングを計算し、多層膜の評価を行った。その結果、(1)Co(0001)基板上でCu原子は島状成長する、(2)原子の種類に関係なく蒸着原子に与えられる入射エネルギーが高いほど、表面が平滑化される、(3)入射エネルギーを変化させずに堆積させた場合、入射エネルギーの値が1ev、5ev、10eVの中では中間の5eVで最も良好な界面が得られる、(4)Cu薄膜形成後においてCo原子を堆積させる場合、入射エネルギーを減少させて堆積させると界面粗さとインターミキシングの低減に効果がある。
すべて 2007 2006 2005
すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (18件)
Materials Research Society Symposium Proceedings (Group IV Semiconductor Nanostructures) Vol.958
ページ: 0958-L10-17
Materials Research Society Symposium Proceedings (Nanoscale Magnets-Synthesis, Self-Assembly, Properties and Applications) Vol.962E
ページ: 0962-P09-03
Materials Research Society Symposium Proceedings(Group IV Semiconductor Nanostructures) Vol.958
Materials Research Society Symposium Proceedings(Nanoscale Magnets-Synthesis, Self-Assembly, Properties and Applications) Vol.962E
Materials Research Society Symposium Proceedings (Assembly at the Nanoscale-Toward Functional Nanostructured Materials) Vol.901E
ページ: 0901-Ra22-19-Rb22-19
physica status solidi(c) Vol.3
ページ: 701-704
Materials Research Society Symposium Proceedings (Mechanics of Nanoscale Materials and Devices) Vol.924E
ページ: 0924-ZO8-05
Materials Research Society Symposium Proceedings(Assembly at the Nanoscale-Toward Functional Nanostructured Materials) Vol.901E
Physica status solidi(C) Vol.3
Materials Research Society Symposium Proceedings(Mechanics of Nanoscale Materials and Devices) Vol.924E
ページ: 0924-Z08-05