1.構造材料の解析 圧電効果および吸湿効果を持たない異方性複合材料からなるアングルプライ積層材料の一次元非定常熱弾性問題を、広義の平面ひずみ状態について解析し、数値計算により繊維配向角および内外半径比の影響を調べた。 2.傾斜機能材料の解析 圧電効果を持たない傾斜機能材料を想定し、解析モデルとして、(1)不均質特性が半径方向にべき乗関数で与えられた傾斜機能中空円筒および傾斜機能中空球の一次元非定常熱弾性問題、(2)不均質特性が半径方向にべき乗関数で与えられた傾斜機能円筒パネルの二次元非定常熱弾性問題、(3)不均質特性が半径方向にべき乗関数で与えられた傾斜機能中空円筒の平面非軸対称熱弾性問題、(4)直交異方性を有するとともに厚さ方向に指数関数で与えられた不均質特性を持った長方形板の三次元非定常熱弾性問題に対して厳密解を導出し、数値計算により不均質性や異方性の影響を調べた。 3.傾斜機能圧電材料の解析 傾斜機能材料の熱弾性問題の解析方法を傾斜機能圧電材料の圧電熱弾性問題の解析に拡張した。解析モデルとして、物性値の不均質特性が半径方向にべき乗関数で与えられた傾斜機能圧電中空球の一次元非定常圧電熱弾性問題の厳密解を導出し、数値計算により不均質性の影響を調べた。 4.知的複合材料の解析 (1)アングルプライ積層材料と圧電材料からなる多層層状中空円筒の一次元非定常圧電熱弾性問題、(2)等方性構造材料と圧電材料からなる二層複合中空円筒の非定常非軸対称圧電熱弾性問題に対して前年度に導出した理論解を用いて数値計算を行った。 5.圧電湿熱弾性解析 吸湿性を有する高分子系の異方性材料と圧電材料からなる複合中空円筒の非定常圧電湿熱弾性問題を温度場と湿度場が非連成であるとして、理論解を導出した。さらに数値計算を行い、温度および湿度が変位、応力および電位分布に及ぼす影響を調べた。
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