1.試作測定装置の改造 関節に使用する磁気座用の新しい強力な永久磁石が開発されたため、それを利用して新しいジョイントの設計を行った。設計を行ったジョイントは実際の測定器に適用するまでにはいたらなかったが、十分な保持力があることがわかった。今後とも磁石材料の改良が進むであろうと思われるので、本測定装置は将来展望として明るいと思われる。 2.スチュワートプラットフォーム型測定装置との比較 一般的に6自由度パラレル機構としてよく知られているスチュワートプラットフォーム型について調査を行い、測定装置の構成の変更について検討した。動作範囲は現状の構造に比べて均一になるであろうが、座標計算が複雑になることがわかった。また、測定装置として最も重要な測定精度については未知であるため今後解明していく必要がある。 3.測定装置のサンプリング速度向上 今までの測定装置の構成だと、OSのタイマーを使用していたためサンプリング間隔が10ms以上にできなかった。そこで、測定インタフェースのメモリ機能を使用すればサンプリング間隔が100μs以下にもできることがわかり、基本的な確認を行った。これにより例えば小さな半径で高速の送り速度での計測を行った場合も測定点数が多くとれ、機械の情報がより多く得られるようになる。 4.研究成果の口頭発表 日本国内で7月中旬に一件、ブラジルで9月中旬に一件、計2件の国際会議で成果発表を行った。会議では本研究に対する意見を得ることができた。
|