研究課題/領域番号 |
17560163
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 愛知工科大学 |
研究代表者 |
中林 功一 愛知工科大学, 工学部, 教授 (90024231)
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研究分担者 |
内藤 悦郎 愛知工科大学, 工学部, 教授 (50074068)
森西 洋平 名古屋工業大学, 大学院工学研究科, 助教授 (40222351)
服部 幸廣 愛知工科大学, 短期大学部, 助教授 (60321030)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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キーワード | 噴流 / 吸い込み / 漏れ限界流量比 / 局排装置 / プッシュプル / 乱流 / エントレインメント / 環境流体力学 |
研究概要 |
本研究は、アーク溶接ヒュームなどの有害ガスを局所的に完全に捕集でき、しかもエネルギー消費量をできるだけ少なくするようなプッシュプル局排装置を開発するための研究である。本年度はこれまで行ってきた予備実験結果をもとにまず、プッシュプル流れが2次元的になるように実験装置を改善した。次に、噴流の空気量と吸い込み空気量を適当に与えたとき、2次元噴流の周囲から誘引される空気量について考察した。そして、噴流の空気が外部へ漏れることなく、完全にフードに吸い込まれる遮断限界流量比について、流れの可視化により実験的に考察した。次に噴流の下方から、アーク溶接ヒュームを模擬するために作製したジェット発生装置からジェットを発生させ、これを可視化し、これが完全に吸い込まれる「漏れ限界流量比」について考察した。プッシュプル乱流噴流の流れ構造に関しては、噴き出し口から吸い込み口に至る各位置において、平均速度分布と相対乱れ強度を熱線風速計で計測した。両者の特性を考察した結果、噴き出しノズルに近い領域と吸い込みフードに近い領域には明らかな相違が見られる。噴き出しノズルに近い領域では、平均速度分布が下流方向ヘトップハット型分布からガウス分布形状へと変化してゆき、相対乱れ強度が下流方向へ増加してゆくとともに、ピーク値が半値幅位置から半値幅の0.75倍にあたる位置まで変化する。これは静止空気中に噴出する2次元噴流に関する従来の結果とほぼ一致する。一方、吸い込みフード近傍の平均速度分布は、半値幅よりも内側の領域ではほぼガウス分布になっているが、半値幅よりも外側の領域では噴流周辺部のポテンシャル流の影響が明らかに現れ、ある程度の大きさを持った分布になっている。吸い込みフード近傍の乱れ強度の分布は、噴流中央部ではほぼ一定であるが、吸い込み口よりも外側では緩やかに減少する。これらの結果を日本機械学会関東支部第13期講演会において「プッシュプル局排装置における漏れ限界流量比」及び「プッシュプル完全局排方式における平面噴流の乱流構造」と題した2編の論文として発表した。
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