研究課題
実際の廃棄物やバイオマス(プラスチック、木材、廃棄物等)を熱分解して生成される分子量の大きい熱分解ガスによる燃焼試験を行った。実炉のバーナは図示されるように中心から熱分解ガス、周辺の穴から酸化剤の空気を噴出し、雰囲気中で混合燃焼する構造となっている。分子量の低い有機化合物試薬の場合は比較的簡単に燃焼に至ると考えられるが、分子量の大きな実際の熱分解ガスの場合はガスに対する十分な空気の供給方法がポイントとなる。また雰囲気温度が高い程自然着火が進むため、燃焼が安定しやすい。実際の炉の雰囲気温度は十分高い。従って実炉のように一箇所から熱分解ガスを噴出するよりも、数箇所に分散させて噴出させた方が(マルチバーナ化)より反応が進みやすい可能性も考えられる。反応をより効率的に進める方法を見つけるために、水蒸気並びに酸素添加の実験を行った。水蒸気添加によるガス化促進(水熱反応)はコークス炉等では通常行われている。しかし廃棄物熱分解炉においては効果の程をなかなか見出せない。従ってどのような温度領域の部分に蒸気を噴出したら良いか等の観点からトライアルを繰り返した。一方酸素添加に関しては酸素改質を行う方式の実炉では煤の発生量が少ないとの情報もあるため、供給する空気の酸素濃度に応じた細かな温度分布等を測定しながら知見を得た。またガス生成のみならず、液体燃料生成方法に関しても可能性を探った。
すべて 2006
すべて 雑誌論文 (2件)
RENEWABLE ENERGY 2006, Makuhari Messe,Chiba,Japan (CD-ROM)
ページ: 1-3