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2006 年度 実績報告書

電解還元を利用した氷蓄熱に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17560174
研究機関東京工業大学

研究代表者

大河 誠司  東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (60201373)

キーワード結晶工学 / エネルギー全般 / 熱工学 / 確率論
研究概要

水を用いたダイナミック型氷蓄熱システムでは,まず水を過冷却状態にし,その後伝熱面から離れたところで凍らせる方法が一般的である.しかし,その場合,輸送管内などで偶発的に閉塞する問題が発生してしまう.本研究では,自然には凝固しにくく外的要因により凝固制御可能な方法を発見するため,イオン濃度の違いが過冷却解消過冷度に与える影響について検討を行った.
その結果,電解水の自然解消過冷度は,pHが7.0から逸れるにつれて過冷却解消過冷度が増加することを明らかにした.凝固メカニズムについても提案を行い,電解水中のヒドロキシイオンOH^-の増加,水の解離作用の増加により,プロトンジャンプが頻繁に起こりクラスターサイズが小さくなるためであると言及している.サイズの変化については,実験により明らかにしている.また,pHが7.0から大きくなると過冷却解消過冷度分布が狭い領域になることを実験的に示してている.これはpH7.0では大小様々なクラスターが存在するが,pHが大きくなるとクラスターが細分化され,サイズがある程度一律となるためであると述べている.
次に,2種類の方法により電解水の凝固の能動制御方法の構築を図った.電場付与による凝固制御の検討を行い,pH11の電解水はpH7.0に比べ凝固しやすくなることを明らかにした.また,酸化皮膜が形成されると電流が同程度流れても解消しにくくなること,pHが中性からずれることにより電場付与前後のpHが変化することについても考察を行い,メカニズムとして,陽極から生成されるアルミニムイオンの影響を言及している.
更に,超音波付与による凝固制御の検討を行い,pH11の電解水はpH7.0に比べ凝固しやすくなることを明らかにしている.そのメカニズムとしては,超音波のキャビテーション効果が考えられ,pH11の方が溶存水素量が多いためその効果を受けやすくなった,と指摘している.

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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