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2007 年度 実績報告書

多成分系リチウム塩水溶液の沸騰伝熱機構とマランゴニ効果の発現

研究課題

研究課題/領域番号 17560192
研究機関芝浦工業大学

研究代表者

鴨志田 隼司  芝浦工業大学, 工学部, 教授 (30052856)

研究分担者 庄司 正弘  神奈川大学, 工学部, 教授 (00011130)
川口 靖夫  東京理科大学, 理工学部, 教授 (20356835)
キーワードリチウム塩水溶液 / プール核沸騰 / 気泡 / 三相界線 / 気泡成長 / 気液界面 / 表面張力勾配 / 気泡上昇速度
研究概要

吸収冷温水機の吸収剤には無機塩類水溶液が用いられており、高濃度の水溶液と低濃度の水溶液間の濃度差を駆動力として冷熱を発生させている,低濃度となった水溶液を再び高濃度に戻すプロセスが再生器である.再生器中では沸騰現象が生じているが,二成分系塩類水溶液の沸騰現象を扱った研究例は少なく,水溶液の濃度は高くなると沸騰熱伝達特性が著しく低下することが知られている.しかしその基本的なメカニズムは夫解明である.
沸藤熱伝達を特徽づける要因の一つに発生気泡の挙動がある.その挙動を知ること沸騰現象の素過程を見極あるために重要である.しかし不揮発性の溶質を含む水溶液の沸騰は溶質による沸点上昇
伝熱面[固相〕に形成される気泡底部には,気相,液相および固相に接する三相界線が存在する.この三相界線近傍のメニスカスを有する薄い液膜内で急速な蒸発が生じ,その結果,気液界面に濃度勾配が発現し,気泡成長に大きく影響する.しかし観察の困難さから実験による考察はすくない.
本研究は気泡底部に形成される三相界線近傍を透明伝熱面を用いて気泡の底面から観察することで,塩化リチウム水溶液の沸騰時に気泡成長における三相界線近傍の気泡構造が気泡挙動に影響する因子を明らかにすることを目的とした.
その結果によると,水の沸騰に比べ,気泡成長後期から離脱までの挙動に違いが観察され,気泡表面上で表面張力勾配(濃度差マランゴニ)に起因する力が発生し,離脱気泡が伝熱面から引きはがされるようなリフティング共同が観察された.その影響を受けて,水の気泡成長に比べ,気泡成長の前期と後期における塩化リチウム水溶液の気泡成長速度は低下した.さらに気泡成長速度の低下により,離脱気泡径は水に比べると小さくなる.また.塩化リチウム水溶液の気泡離脱塁頻度は気泡休止期間が水と比べて長くなるために低下した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] プール沸騰における三相界線近傍の気泡観察2007

    • 著者名/発表者名
      鴨志 田隼司、降旗 健司、庄司 正弘、川口 靖夫
    • 学会等名
      No.07-50本機械学会熱工学コンファレンス2007講演論文集
    • 発表場所
      京都大学工学部(京都)
    • 年月日
      2007-11-23

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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