研究概要 |
三次元スケールモデルシミュレータ(SMS)はオペレータが操作するUAVシミュレータ及び、このシミュレータからの信号に基づいてUAVの位置・速度・姿勢を忠実に再現する2台のマニピュレータより成る。ここでUAVシミュレータは我々の従来からの研究により大部分完成しており,H17年度の主要目的は1台目のマニピュレータを試作することにあった。その主要成果を以下に示す。 (1)UAVの様々な飛行条件を設定し,それらに基づきマニピュレータの可動範囲と制限速度を決定した。 (2)次に上記の要件を満たすようにマニピュレータの6リンクの諸元を決定し,強度,剛性の検討を行い各リンクの幅,厚さ等を定めて設計した。 (3)マニピュレータの数学的モデルを作成し,シミュレーションを行いマニピュレータの各リンクに必要なサーボモータの定格トルク・最大トルクの検討を行い,サーボモータ,エンコーダ等の選定を行った。これらを含めた再度のシミュレーションにより最終的にサーボモータ・エンコーダ類を決定し,発注・購入した。 (4)マニピュレータの制御方式の検討を行い,PD制御,PDI制御,計算トルク制御方式等の比較検討を行い,最終的に計算トルク方式によるフィードフォワード制御とPDフィードバック制御を組み合わせた制御方式とすることに決定した。 (5)UAVシミュレータとSMS制御用PCとのインタフェースを実験し,問題が無いことを確認した。 (6)リンク部材の加工製作を行い,完了した。 (7)納品の遅れていたサーボモータ類が全て揃ったので定盤の上に据え付け,SMSの組み立てを実施中。 (8)これまで3件の学会発表を行い,また現在1件の国際会議に投稿中である。 サーボモータ類の納期が遅れたため,当初計画より若干の遅れが有るがH18年度の研究計画には支障無い。
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