研究概要 |
平成18年度においては前年度に設計を行った一台目のマニピュレータの性能について詳細に検討するために,まずスケールモデルシミュレータ(SMS)シミュレーションプログラムを作成し,シミュレーションによるその性能評価を行った。その結果を踏まえて,一部設計を見直し,一台目のマニピュレータの試作を行った。一台目のマニピュレータ実機が完成するまでは,このシミュレーションプログラムを実機に見立て,既に当研究室で開発しているUAV(無人航空機)シミュレータとのインタフェースを取りシミュレーションを行っている。一台目のマニピュレータの試作完了後は,個々の関節についての試験を行った後,UAVシミュレータの出力をバッチで取り込み,これによりSMSでUAVの運動を再生するテストを行った。この時点で二台目のマニピュレータの設計を開始して(二台目のマニピュレータの運動は,一台目のマニピュレータのような激しい運動を必要としないので,設計が異なったものとなる)現在設計を完了して,一台目のマニピュレータと同様に,まずシミュレーションによる検討を行うために,シミュレーションプログラムを作成し性能評価を行っている。この性能評価を終えたらば,UAVシミュレータとこれら二台のマニピュレータを結合した最終的なスケールモデルシミュレータを完成し,UAVの空中給油を対象としたシミュレーション評価を実施する。ここでオペレータはUAVシミュレータのUAV(受油機)から観察した給油機の二次元画像のみを観察して給油を行う場合と,これと併せてスケールモデルシミュレータ(二台のマニピュレータ)に搭載されたUAV,給油機の三次元運動を観察して給油を行う場合と操作の容易度を比較検討する。スケールモデルシミュレータにより空間認識が容易なため,より操作がしやすくなり,当初の目的が達成されると考える。一台目のマニピュレータの試作に時間がかかったために,二台のマニピュレータの製作が遅れたが,予定通りに今年度中に三次元スケールモデルシミュレータの試作と評価を完了する。研究発表4件。
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