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2006 年度 実績報告書

受動機構と能動機構を併合したハイブリッド制振機構の統合化最適設計

研究課題

研究課題/領域番号 17560208
研究機関三重大学

研究代表者

水谷 一樹  三重大学, 大学院工学研究科, 教授 (30023237)

キーワード振動制御 / ハイブリッド除振システム / 統合化最適設計 / ロバスト制御系設計 / 制御力の最適分配
研究概要

本研究では、受動機構と能動機構を併合したハイブリッド制振装置について、機械構造系と制御系の設計を同時に進め、統合的に考えて最適設計することにより、より高い性能を持つ制振システムの構築を目指している。
本年度は、主として、ロバスト制御器の改良、モデル実験装置の作成および実験装置への制御器の実装と基本実験を行った。
ハイブリッド制振装置を組み込んだ搬送装置のモデルを対象に、H_∞制御則の外乱抑圧問題により制御系を設計することで、伝達関数を所望の特性に整形することができ、高い制振性能を得ることができた。制御器のロバスト性をさらによくするために、混合感度問題を修正した制御器を提案し、低振動数街域での外乱の抑制と高振動数領域での相補感度関数の低減化を同時に試みた。この手法では、制御器の設計時に高振動数での相補感度関数の整形を試行錯誤的に行うことになったが、共振点での振動を十分抑え、高振動数域の振動も比較的低くすることができる制御器の設計ができた。
本研究で検討したロバスト制御理論の妥当性を検証するため、および制振対象の自由度に対してアクチュエータの数が多い冗長系に対して本研究で提案した制御力の最適分配手法を検証するために、モデル実験装置を作成し、その特性を調べた。この実験装置は、搬送装置がグリーチング上を走行するときに生じる強制変位加振を模擬した加振装置と加振振動の伝達を低減制御するためのハイブリッド制振装置で構成されている。加振用および能動制振用のアクチュエータには、昨年度開発したボイスコイルモータを使用した。実験の結果、重心に関する制御力をリアルタイムでアクチュエータ出力に分配することが可能であることは確認できたが、アクチュエータの制御出力は予想以上に高くなり、振動が大きくなると実験を続けることができなかった。この点に関しては、再検討を行うとともに、継続的に実験を進めている。
さらに加えて、オーバーハング回転軸系の振動制御に本研究対象のハイブリッド制振機構を適用した研究も行っており、良好な制振効果を得ている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Optimal Vibration Control for Overhung Rotor System Using Actively Flexible Pedestal2006

    • 著者名/発表者名
      Kazuki MIZUTANI
    • 雑誌名

      Proceedings of the ACTIVE 2006 (CD-ROM) No.a06_026

      ページ: 1-11

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Allocation of Three Control Forces to Four Actuators for 3-DOF Hybrid Vibration Isolation System2006

    • 著者名/発表者名
      Kazuki MIZUTANI
    • 雑誌名

      Proceedings of The 13th International Congress on Sound and Vibration (CD-ROM) No.509

      ページ: 1-8

  • [雑誌論文] 能動弾性軸受台で支持されたオーバーハング回転軸系のロバスト振動制御2006

    • 著者名/発表者名
      福島正也
    • 雑誌名

      日本機械学会Dynamics & Design講演会論文集 No.322

      ページ: 1-6

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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