研究概要 |
平成17年度で、地震時の高速走行連結車両と軌道構造間の連成振動・衝撃現象を数値的に解くための力学モデルの定式化を行い、マルチボディダイナミックスを用いた地震時における、連結車両の構成要素間の衝撃現象を考慮した車両の非線形運動方程式や、地震時の繰り返し荷重による、コンクリート軌道構造の履歴依存の非線形挙動を表わす力学モデルを明らかにし、また有限要素法により軌道構造の非線形運動方程式を誘導し、地震時に考えられる高速走行車輪のレール上での飛び上がりや脱輪を含む車輪とレール間の衝撃現象を表現することができた。 平成18年度では、これらの理論と数値計算法の成果にもとづき、地震時の高速走行車両と軌道構造間の連成振動・衝撃解析プログラムの開発を行った。 1)ここでは、筆者がすでに開発済みの、常時における高速走行車両と軌道構造間の連成振動解析プログラムをベースにして、地震時における車両と軌道構造間の連成振動・衝撃現象の解析プログラムを開発するために、そのプログラム構造とアルゴリズムとデータの詳細設計を行い、プログラムの実際の作成作業を行った。 2)作成したプログラムに対し、基本例題を用いて検証作業を行い、ここで提案の、理論や力学モデル、およびアルゴリズムの有効性と妥当性の検討を行った。 3)上記1,2の研究成果の一部は、2006年9月にロスアンゼルスで開催の計算力学に関する国際会議WCCM7や、国内の学会等で発表を行った。
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