研究課題/領域番号 |
17560222
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
高瀬 國克 電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 教授 (10270927)
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研究分担者 |
羽田 芳朗 電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 助手 (90313428)
賈 松敏 電気通信大学, 大学院情報システム学研究科, 助手 (00345430)
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キーワード | RFID / IDタグ / 自己位置同定 / 移動ロボット / ガイダンス / ナビゲーション / センサ統合 |
研究概要 |
(1)RFIDを用いた移動ロボットのガイダンスの研究 オドメトリーによる自己位置同定は累積誤差が生じ実用に耐えない。そこで天井に設置した複数のIDタグと通信し、そのタグを同定するとともに、検出時刻の差分を用いて、ロボットの位置と姿勢の推定を行った。 計測原理は次のとおりである。2つのタグの検出可能領域を円であるとすると、タグリーダを搭載したロボットがその円を横切ることにより、タグの検出開始位置の相対関係から移動軌道の傾きと中心点からのずれを算出することができる。実際にはタグの検出可能領域はきれいな円にはならず、その形状は実験的に求める。RFIDを使わない場合と使った場合のガイダンス精度の比較検証実験を行った。前者は誤差0の初期状態から前後移動を繰り返すことで位置、姿勢ともに誤差は発散状態になる。後者は誤差のある初期状態から始めているにもかかわらず、前後移動と誤差修正動作を繰り返すことにより10cm程度の誤差で収まっている。 ロボットにセンシング軌道の計画機能をもたせることにより、タグの検出領域の自動計測を行った。Bayesの理論などの確率的手法に基づき、RFIDの電波の不安定性などに起因する誤差の分析を行い、操作性と信頼性に優れたガイダンス方式を導いた。 (2)RFIDとTVカメラを用いた移動ロボットのガイダンスの研究 天井にIDタグを設置することにより10cm程度の精度で自己位置同定を行うことが可能であるが、位置精度と信頼性をさらに高めるため、TVカメラを移動ロボットに搭載し、天井のIDタグ(またはIDタグ近傍のマーク)を認識することで、位置同定の精度を1桁向上させるための方法を研究した。IDタグを部屋の数箇所に設置することにより、建物内部でのロボットガイダンスを行う実験を行った。カメラを用いることにより、2cmオーダーの位置同定を実現した。また、曲がり角や直線移動区間の中間点にIDタグを配置すろことにより、部屋内でのガイダンスが可能であることを示した。
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