• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

多自由度マニピュレータのための人工筋肉の加工・制御方法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17560240
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

中坊 嘉宏  独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 研究員 (70360609)

研究分担者 向井 利春  独立行政法人理化学研究所, 生物型感覚統合センサー研究チーム, チームリーダー (80281632)
安積 欣志  独立行政法人産業技術総合研究所, セルエンジニアリング研究部門, 研究グループ長 (10184136)
キーワードIonic Polymer Metal Composite / Soft actuator / Electroactive polymer / Distributed parameter system / Euler-Bernoulli beam / Eigenfunction expansion / Micro robot / Impedance model
研究概要

今年度は,前年度までに確立した要素技術を基に,全体システム設計について検討を行った.具体的には,実際のマニピュレータ製作の前段階にあたる,制御回路の具体的設計,またその制御方法の検討,さらに制御電圧等を考慮した分布常数系の屈曲形状のシミュレーションまでを実現することができた.
個別課題として,制御回路については小型化,システムモジュール化が可能な新規な制御方式として,3位相の位相ずらし回路による制御を提案した.また,実際の制御を行う際に重要となるIPMCの電気インピーダンスについて,分布常数系を用いたモデル化と,実際のIPMCでの測定結果に基づく評価を行った.さらに異なるイオンを用いた時の電気インピーダンスの変化についてもモデルをたてて,その妥当性について検討した.これらにより,制御のためにIPMCに供給する電圧と,実際の屈曲に寄与する電流との関係が明らかになった.以上の結果から,今後,マニピュレータとして自由に屈曲をコントロールするためには,今回のモデルに基づいた制御方法についての研究が新たに必要になると考えられる.最後に,屈曲減少のモデル化についても分布常数系を用いたモデルにより,屈曲形状をシミュレーションし,実際の屈曲の測定結果と照らし合わせて,妥当性が確認できた.これについても分布常数系によるモデルに基づいた任意な形状の制御方式が未だ明らかになっておらず,これに関する研究開発が今後必要であることが明らかになった.
また本研究に派生して,IPMCが備える適度な電気インピーダンスと屈曲アクチュエータとしての性質の両者を利用した,新規なアンテナシステムを提案した.これについては,特許として成果を発表した.

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (6件) 図書 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] On a Distributed Parameter Model for Electrical Impedance of Ionic Polymer2007

    • 著者名/発表者名
      K.Takagi, Y.Nakabo, Z.Luo, T.Mukai, K.Asaka
    • 雑誌名

      14th SPIE Annual Int. Symp. on Smart Structures and Materials, Electroactive Polymer Actuators and Devices (EAPAD) 6524(掲載予定)

  • [雑誌論文] IPMCを用いたヘビ型水中ロボットにおける屈曲振幅増大現象のモデル化と解析2006

    • 著者名/発表者名
      高木賢太郎, 中坊嘉宏, 羅志偉, 向井利春
    • 雑誌名

      システム制御情報学会論文誌 19・8

      ページ: 319-326

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Tree-phase Control for Miniaturization of a Snake-like Swimming Robot2006

    • 著者名/発表者名
      J.Rossiter, B.Stoimenov, Y.Nakabo, T.Mukai
    • 雑誌名

      IEEE Int. Conf. on Robotics and Biomimetics (Robio 2006) Proceedings

      ページ: 1215-1220

  • [雑誌論文] Snake-like Swimming Artificial Muscle - A Bio-Mimetic Soft Robot -2006

    • 著者名/発表者名
      Y.Nakabo, K.Takagi, Z.Luo, T.Mukai, K.Asaka
    • 雑誌名

      The Third Conference on Artificial Muscles

      ページ: 1

  • [雑誌論文] An Analysis of Increase of Bending Response in IPMC Dynamics Given Uniform Input2006

    • 著者名/発表者名
      K.Takagi, Y.Nakabo, Z.Luo, T.Mukai, K.Asaka
    • 雑誌名

      The Third Conference on Artificial Muscles

      ページ: 1

  • [雑誌論文] イオンドーピングによるIPMCアクチュエータの電気インピーダンス変化について2006

    • 著者名/発表者名
      高木賢太郎, 中坊嘉宏, 羅志偉, 安積欣志
    • 雑誌名

      第7回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会論文集 1E1-2

      ページ: 4

  • [図書] Chapter 7, Biomimetic Soft Robots Using IPMC, Electroactive Polymers for Robotic Applications -Artificial Muscles and Sensors-2006

    • 著者名/発表者名
      Toshihiro Nakabo, Toshiharu Mukai, Kinji Asaka
    • 総ページ数
      33
    • 出版者
      Springer-Verlag
  • [産業財産権] 自己変形型空中線装置2007

    • 発明者名
      吉田 弘, 中坊 嘉宏, 向井 利春
    • 権利者名
      海洋研究開発機構, 産業技術総合研究所, 理化学研究所
    • 産業財産権番号
      特願2007-015376
    • 出願年月日
      2007-01-25

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi