研究課題
基盤研究(C)
初年度は、磁気浮上による運動の3自由度安定化制御の実現に注力し、ファジイ論理を応用し磁気浮上の非線形性を考慮した比較的広い範囲の磁気ギャップの変動を吸収できる制御方式の研究と実証を行った。しかし、この試験装置に二次元リニアドライブを実装し、本来の目的である位置測定が悪い条件のもとで位置情報を推定しリニアドライブのフィードバック制御に用いる実験を、推定性能を正しく評価するためのモニタ用位置情報の精度良い位置測定は困難だった。2年度目は、上記の一次元リニア同期モータ試験装置の、良質な位置情報の直接フィードバック基本的なフィードバック制御実験を行った。その中で、通常の位置決め実験に加え、柔軟な運動制御として機械的インピーダンスの制御実験も行った。最終年度は、当初検討の中心に据えた磁気支持ではなく、より厳密に位置制御の性能評価をするためリニアベアリング支持のリニア同期モータを供試機とし、汎用ビデオカメラからの信号に基づく位置の検出と、状態量の推定およびそれらを用いた状態フィードバック実験を3年間の研究の集大成として行った。汎用カメラを用いたリニア同期モータ位置制御実験を通じ、提案する無駄時間補償機能を持つオブザーバが正しく機能することを検証した。実装上の問題から、理論で予期しなかった3つめのサンプル周期が実験系に存在し悪影響を及ぼしていることがわかった。この点を解消するため、本成果の自然な延長上に、トリプルサンプルレートの状態推定を定式化することを今後の課題として進める必要がある。
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International Journal of Applied Electromagtnetics and Mechanics 25
ページ: 543-548
International Journal of Applied Electromagtnetics and Mechanics 25(2007) ISSN 1383-5416
IEEE/ASME Transactions on Mechatronics Vol.11, No.6
ページ: 661-670
http://www.koseki.t.u-tokyo.ac.jp/report.html