研究課題/領域番号 |
17560254
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
長尾 雅行 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (30115612)
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研究分担者 |
穂積 直裕 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (30314090)
村上 義信 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (10342495)
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キーワード | 超伝導ケーブル / 極低温絶縁 / 紙-氷複合絶縁 / クラフト紙密度 / 導電性異物 |
研究概要 |
21世紀の電力需要に対処するため高温超伝導ケーブルの開発が各所で進められているが、その実現にあたっては絶縁材料の選定が重要なポイントである。絶縁方式の一つとして、絶縁紙-液体窒素複合絶縁系があるが、液体窒素の気化に伴う気泡発生による部分放電劣化が懸念される。そこで、著者らは絶縁紙内部の空間を氷で満たし電極間の液体窒素を極力排除した絶縁紙-氷複合絶縁系を考案し、これまで研究を進めてきた。これまでに、絶縁紙3層での実験の結果、試料氷結させることにより絶縁破壊の強さ(Fb)が上昇すること、徐冷氷結試料の場合にはFbが急冷氷結試料よりも上昇することを報告してきた。また、絶縁紙-氷複合絶縁系では導電性異物の混入によるFbの低下への影響が絶縁紙-液体窒素複合絶縁系に比べて少ないことが確認された。今回は導電性異物が紙の層間に混入した場合に絶縁紙密度の違いによる紙-液体窒素絶縁系と紙-氷複合絶縁系のFbに及ぼす異物の影響についてさらに実験を行った。その結果、何れの条件においても、紙-氷複合絶縁系は紙-液体窒素絶縁系に比べて高いFbを示し、また、密度の高いOF紙-Bの方がOF紙-AよりもFbが高いことが分かった。異物が無い状態においては密度の低いOF紙-Aよりも密度の高いOF紙-Bの方がFbが高くなることは知られていたが、異物がある場合も含めて、積層時においても密度の上昇によるFbの上昇は顕著であることが分かった。なお、全体として積層数が多いほどFbも低下し、厚さ効果を示しているが、OF紙-Aで異物がない場合の1層のFbのみ2層のFbより低い値を示している。これには紙の弱点の分布の違いが関与しているものと思われる。
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