研究課題/領域番号 |
17560264
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
石亀 篤司 大阪府立大学, 工学研究科, 講師 (60212867)
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研究分担者 |
森本 茂雄 大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (00210188)
真田 雅之 大阪府立大学, 工学研究科, 講師 (90264803)
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キーワード | 自然エネルギー型分散電源 / 電力システム構想 / 次世代エネルギーシステム / 超分散システム環境 / 独立成分分析 / インテリジェント制御技術 / メタヒューリスティクス |
研究概要 |
本研究は、太陽光、風力、波力による自然エネルギーを活用した分散電源の大量導入を促進するための新しい電力システム構想の提案とその解析・制御・評価技術についての基礎研究を行うことを目的としており、本年度は、備品として購入した設備をもとに、主として、分散電源システムの特性測定、分散電源システムのモデル化、分散電源連系システムの数値シミュレーションによる特性解析などについて検討を行った。特性解析の第一段階として、まず、電力システムの線路潮流を観測することで配電系統に存在する分散型電源の出力を推定する方法を提案した。 配電システムでは基本的には負荷のみが存在するため、上位から下位への電力潮流を考え送出電圧を適正に調整することで需要家での電圧を規定値内に維持してきた。しかしながら分散型電源の連系によって従来の管理では対応できなくなることが考えられている。このため配電システムに連系された分散型電源の出力変動や運転状態について把握することが重要となる。それぞれの分散型電源の出力について正確に情報を得るためには各設備において計測器を設ければよい。しかし、個々の設備に計測器を設置することは費用がかかり、また情報の伝送装置が必要となり経済的ではない。さらに管理の側面からも直接に設置点で観測するよりも、線路の電力潮流を観測することで連系された分散型電源の出力を推定できれば非常に有用であると考える。この問題を解決するために、本研究では配電システムの線路潮流を観測することで特定の場所に設置されている分散型電源の出力を独立成分分析に基づいて推定する手法を提案し、自然エネルギーを活用した多数の分散電源が連系された69母線配電システムに対するMATLAB数値シミュレーションによって、その有効性を検証した。さらにその研究成果を、電気学会 産業計測制御 研究会にて講演発表を行った。
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