研究課題
平成19年度は、平成18年度と同様に実験データのシミュレーションデータを基に渦電流探傷信号の評価手法を検討した。シミュレーションデータは平板アルミニウムの裏面欠陥について作成して、表面上の二次元スキャンデータを渦電流探傷信号として整理し、その評価手法を検討した。ここでは、二次元FFT、ウエーブレットなどの手法を用いて、欠陥位置、大きさ、形状等の推定を目的とした渦電流探傷信号の評価を行い、本年度は、昨年度に得られた推定法に関する計算結果を系統的にまとめた。さらに、シミュレーションにより求めた二次元スキャンデータである渦電流探傷信号に検討を加え、探傷信号の高感度化について検討した。シミュレーション手法に改良を加え、1つの励磁コイルによる渦電流解析結果に対して任意位置、任意形状の検出コイルによる探傷信号を計算できるようにするとともに、検出コイルの移動面における磁束分布を計算・観測できるようにした。このプログラムにより、磁束分布に着目した検出コイルの配置を検討し、磁束分布に着目してコイル配置を検討すれば検出コイルの高感度化が可能なことを明らかにした。本年度の研究成果により、渦電流探傷信号の二次元スキャンデータから、二次元FFT、ウエーブレットなどの信号処理手法を用いて、欠陥の位置、形状を推定するための有用な知見を得ることができた。さらに、検出コイルの移動面における磁束分布を検討することにより、高感度な検出コイルの配置を求められることを明らかにした。これらの成果は、渦電流探傷における高機能な探傷信号評価手法の開発に寄与できるものである。
すべて 2008 2007
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)
Proceedings of 13th Biennial IEEE Conference on Electromagnetic Field Computation
ページ: 100-100
ページ: 446-446
Nondestructive Evaluation(X), IOS Press
ページ: 139-146