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2006 年度 実績報告書

スピン偏極STMによる高分解能磁気イメージング法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17560280
研究機関豊橋技術科学大学

研究代表者

内田 裕久  豊橋技術科学大学, 研究基盤センター, 准教授 (30271000)

研究分担者 井上 光輝  豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (90159997)
西村 一寛  鈴鹿工業高等専門学校, 電気電子工学科, 講師 (60343216)
キーワード磁性体 / 表面 / スピン偏極 / 走査トンネル顕微鏡 / 超高真空
研究概要

本研究では、高分解能で磁気情報を得ることができるスピン偏極走査トンネル顕微鏡(スピン偏極STM)を開発した。始めにスピン偏極STMを使用するための超高真空チャンバシステムを作製した。この超高真空チャンバシステムは、分析チャンバと準備チャンバから成り、スピン偏極STMは分析チャンバの中に設置されている。この分析チャンバではSTM測定や試料加熱などの他に、非線形光学効果の測定、低速電子線回折/オージェ電子分光測定などができるようになっている。STMはチャンバ内にあるアナリシス・ロッドに取り付けられ、測定時には床の振動が伝わらないようにコイルバネによって除振されている。また、分析チャンバには、最大8KOeの磁界を発生できる電磁石が取り付けられており、試料の磁化の向きを変えることができる。STMユニット自体にも磁界発生用小型コイルがあり、探針を磁化させることも可能である。アナリシス・ロッドに設置されているSTMは、チューブ型圧電素子、粗動用のピエゾモータ,コイルバネによる除振機構、試料ホルダ、プリアンプから成る。STMの制御回路を開発した。試料-探針間に流れるトンネル電流をプリアンプで電圧に変換し、16bitのA/Dコンバータでデジタル値として読み取り,試料-探針間の距離を一定に保つようにデジタル制御が行なわれる。試料表面の走査は、探針が取り付けられている圧電素子に三角形の走査電圧を加えることによって行う。スピン偏極STMとして磁気情報を得るため、ロックインアンプを使ってバイアス電圧を変調し、電流の変化を測定する機能を開発した。これによってスピン情報を含む状態密度の計測ができるようになる。さらに原子間力顕微鏡(AFM)による陽極酸化法を用いて、磁性体のパーマロイNi_<80>Fe_<20>薄膜の微細加工法について研究を行なった。パーマロイの微細構造をスピン偏極STMによって調査するためである。本研究では、装置の開発を中心におこなったが、今後スピン偏極STMによる高分解能磁気測定を行う予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Local Anodization of Permalloy Film by Atomic Force Microscope2007

    • 著者名/発表者名
      H.Uchida, T.Okada, K.H.Shin, M.Inoue
    • 雑誌名

      Journal of Magnetism and Magnetic Materials (In press)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Fabrication of Nano-Structures on NiFe Film by Anodization with Atomic Force Microscope2006

    • 著者名/発表者名
      T.Okada, H.Uchida, M.Inoue
    • 雑誌名

      Journal of Magnetics 11

      ページ: 135-138

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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