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2005 年度 実績報告書

炭化ケイ素半導体単結晶と酸化膜界面の原子構造解析に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17560298
研究機関独立行政法人日本原子力研究開発機構

研究代表者

宮下 敦巳  独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究副主幹 (00354944)

研究分担者 吉川 正人  独立行政法人, 日本原子力研究開発機構・量子ビーム応用研究部門, 研究主幹 (40354948)
キーワード炭化ケイ素 / 第一原理計算 / 分子動力学 / 界面構造 / 欠陥準位
研究概要

Siに比べ優れた物理特性を持つSiCを用いた半導体デバイスは、従来の半導体デバイスでは動作が困難な極限環境下で用いられる素子として期待されている。しかし、SiC酸化膜界面にはデバイス特性劣化の原因となる欠陥が多く存在しており、界面構造とデバイス特性との関連性を追求することは非常に重要である。本課題では実際の界面に近い原子構造を計算機上で生成し、その電子状態が界面電気特性に与える影響を追求している。
実際のデバイス絶縁膜を模擬するために、計算機上でアモルファスSiO_2/SiC界面構造を構築し電子構造を決定した。界面構造構築は第一原理分子動力学計算コードであるVASPを用いた加熱・急冷計算により行った。なお、計算は海洋研究開発機構の支援により地球シミュレータ上で行った。その結果、結晶SiO_2と結晶SiCとを接合した初期構造では、界面Si原子3個に1本存在していたダングリングボンドが消滅し、急峻な界面が生成出来た。計算条件は、加熱:4000K・3ps、急冷:-1000K/psである。また、加熱時には固定していたSiO_2終端を、急冷時の2200K以降自由端とすることによって、SiO_2層での歪を低減させると共にアモルファス化を促進させた。決定された電子構造を検討した所、バンドギャップ中にはなお欠陥準位が存在したが、これはアモルファスSiO_2中酸素のダングリングボンドに起因している事が分かった。さらに、実際のアモルファス構造SiO_2層の特性をシミュレーションに反映させるため、化学気層堆積法を用いて4H-SiC単結晶表面にアモルファスSiO_2層を堆積させ、アモルファスSiO_2/SiC界面構造を形成する技術開発を行った。その結果、800℃以下の比較的低い温度でSiO_2層を堆積させた後、1100℃以上の不活性ガス中でアニーリングする事で比較的良好なアモルファスSiO_2層が得られる事が分かった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] First-Principles Molecular Dynamics Simulation of SiC Devices : "Generation of Amorphous SiO_2/SiC Interface"2005

    • 著者名/発表者名
      A.Miyashita, T.Ohnuma, M.Iwasawa, M.Yoshikawa, et al.
    • 雑誌名

      Annual Report of the Earth Simulator Center Apr.2004-Mar.2005

      ページ: 287-291

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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