研究概要 |
1)平成17年度において確立したフォトリソグラフィ技術により、液晶セルを構成する基板面上に部分的にホメオトロピック配向膜を露出するという手法を用いて、各種の寸法の配向領域を有するホモジニアス・ホメオトロピック交互配向膜を構成したガラス基板を作製した。 2)ホモジニアス・ホメオトロピック交互配向特性を有する液晶セルを作製し、その光学位相差分布特性を測定し、液晶レンズとしての特性の評価を行った。また、液晶層の厚み及び配向領域の面積比の関係と実効的な光学位相差の空間分布特性との関わりについて考察を行い、定量的な結果を得ることができた。 3)平成17年度に引き続き、液晶セル基板界面における分子配向状態について分子配向のシミュレーションを行うと共に、配向領域の寸法を光学波長程度とした場合の液晶層における配向状態の実効的な面積の比と光学位相差や屈折率の関係を求め、所定の屈折率分布の勾配を実現するための設計指針を確立することができた。 4)前項までの実験結果並びにシミュレーション結果に基づき、屈折率の空間分布特性が階段状に変化する配向膜及び連続的に変化する配向膜を有する液晶セルを作製し、実効的な屈折率が階段状及び連続的に変化するような配向処理を行うことで、光学位相差が直線状に変化する液晶セルを作製し,光偏向特性を有する新規な液晶光学デバイスとしての光学特性の測定及び評価を行った。更に、外部電圧印加による実効屈折率分布特性の変化、すなわちデバイスの光学的特性の制御効果について実験及び考察を行った。 5)本研究課題における研究成果についてまとめを行った。
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