研究課題
1. 高度画像処理内蔵型視覚センサの実現と評価高度画像理解内蔵型視覚センサを実現し性能評価を行った。これまでの設計および各種モデル作成結果の集積回路を性能評価し動き検出、複雑な図形検出等にとどまらない画像理解の実現も目指した。アナログ処理によって耐故障性にも優れたデバイスが実現できまた極めて鋭いリアルタイムレスポンスが得られた。将来はさらなる微細化、大規模集積回路化の実現により高性能な人工網膜などへの応用が期待できる。2. 耐故障性に優れたデバイスの実現生体の神経回路網は一部のニューロン、神経線維に欠陥が生じたり断線してもある程度までは正常な出力が得られるという優れた長所がこれまでの研究から見いだされた。動きセンサ等を安価に実用化できるだけでなく、本手法により入力画像中に複数の対象物があっても可能である。多くの物体が同時に多方向に移動するときの検出に有利である。従来のスキャンする方法,ディジタル的に差分を求める方法では運動物体を見失うおそれがある。全体が同じように動いている中での特定の物体が違う動きをする場合の検知にも有効である。具体的には歩行者が飛び出したときや障害物が飛び出したとき等何かイレギュラーな動きをしたものを教えて運転者を補助する警告装置や火山での土石流を検知し警告する装置などに応用できる。また,三次元的にある物体が近づいてくるときの検知も可能である。生体のモデルを目および脳に例えた時、いわゆるノイマン型コンピュータはディジタルセンサおよびコンピュータに例えられる。本研究はアナログセンサおよびアナログ電子回路による情報処理を目指すものである。これらの研究成果を踏まえ、次へのさらなる発展を目指す。
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KES 2008, Part II, Lecture Notes in Artificial Intelligence, LNAI 5178 5178-2
ページ: 0895-0902